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実例Q&A

老舗かばん店「一澤帆布」のお家騒動に見る相続問題(第4回)

2010年2月4日

本物かニセ物か、どちらの方がいいですか?

自筆遺言証書サンプル   ???

自筆遺言証書サンプル【筆跡鑑定が決め手となった?】
最初の裁判では、第2の遺言書が本物だという結論を出した。
警察の科学捜査研究所OBから3通の筆跡鑑定書が出ており、いずれも第2の遺言書を本物とする結論だったという。

【筆跡鑑定とは】
私の理解するところでは、筆跡鑑定とは、筆跡にはその人特有の癖があり、文字の形態(縦長か横長か、角ばっているかや丸いのか)、筆順やはね・止めの仕方などを比較して同一の人が書いたかどうかを判断するものである。
しかし、同じ人でも年齢や状況で字形が変化するし、筆順も筆勢も変化する。
たとえば、元気なときとパーキンソン病や脳梗塞などになったときでは字が変化するし、日記と遺言書や年賀状では文字を書く丁寧さが異なるであろう。

おそらく一番の問題は、偽遺言書は、死んだ人の関係者(相続人である子供)かその道の専門家が作るということである。
裁判になって筆跡鑑定がされることが当然予想されるから、どのような筆跡かを事前に綿密に調査し、かつ似た筆跡になるように練習もするだろうし、もともと血がつながっているから筆跡が似ているということもあるかもしれない。
筆跡鑑定自体には限界があるように思われる。

【筆跡鑑定についてはこんな経験がある】
遺言書が偽造だという事件で、科学捜査研究所のOBの先生に遺言書の筆跡鑑定をお願いに行ったことがある。
鑑定料が弁護士費用より高かったことにも驚いたが、もっと驚いたのは、その鑑定の先生から「本物かニセ物か、どちらのほうがいいのですか」と質問されたことだ。
「当方はニセ物だと考えています」と申し上げたら、その後、「あの遺言書はニセ物でした」という連絡があった。

当然のことながら、その先生に筆跡鑑定を依頼した(もちろん、高い鑑定料を支払った)。しかし、その事件を担当して約35年も経過した今でも、解けぬ疑問がある。
もし、あのとき、「当方は本物だと考えています」と申し上げたら、その先生は「あの遺言書は本物でした」という連絡をくれたのではなかろうか?

ちなみに、事件の相手方からは遺言書は本物だという鑑定書が出た。
相手方の鑑定人も「本物かニセ物か、どちらのほうがいいのですか」と質問したのであろうか。

ついでにひとこと。
昔の映画でアラン・ドロンがニセのサインの練習をしている場面があったように記憶しているけれど、あれは何という映画であったろうか?

注:掲載している遺言書の写真は、サンプル用に作成した架空の遺言書です。
  依頼者からお預かりする遺言書に関しては、秘密を厳守いたしますので、ご安心ください。

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