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実例Q&A

老舗かばん店「一澤帆布」のお家騒動に見る相続問題(第5回)

2010年2月12日

遺言・・それは生き方を反映するもの

【複数の遺言書があるのはどんな場合だろうか?】
一澤帆布では2通の遺言書があり、正反対の内容が記載されていた。
複数の遺言書があるというケースは決して少なくない。
人間の気持ちだから変わる事もあるし、特に遺言書を書くような年齢になれば気持ちが不安定になることもあるだろう。
当初は同居している長男に遺産を相続させるという公正証書遺言を作ったが、自分の面倒を十分に見てくれないと不満を持っていれば、たまたま遊びに来た次男の優しさにほろっと来て、次男に全ての遺産をやろうというような気持ちになることもあるだろう。

【複数の遺言書がある場合はどうなる?】
さて、遺言書が複数ある場合、どちらの遺言が効力があるのか?
法律的に言えば、後に作られた方の遺言書が有効になる。
先に作成された遺言書が和紙に達筆で書かれ実印が押されていても、あるいは公正証書遺言であっても、後で作成された遺言書が優先する。
だから一旦遺言書を書いてもらったからといって、それで大丈夫ということはない。

【人を支配する手段としての遺言】
ホテルからレストランまで、莫大な資産を持っている人から「先生、遺言書を書き換える手続きをしてくれなはれ・・」と依頼されたことがあった。
その人は同居している長男の嫁と折り合いが悪く、長男に離婚することを迫った。
しかし、長男は離婚しようとはしない。それなら遺言書を書き換えて遺産をやらないようにしてやるという展開だ。
私はこの依頼を受けなかったが、その人はやはり遺言を作り直したという。
子供たちが仲良くするための工夫をし、親の優しさを死後に残す遺言もあれば、このような生きている間に、自分の支配を貫くための遺言もある。
遺言は、文字通り、その人が遺す言葉である。どのような遺言を作成するかは、その人次第、遺言はその人の生き方を反映しているということかもしれない。

                                  (2010年2月 R記)

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