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実例Q&A

生前に引き継いだ保険は遺産か?【Q&A №147】

2012年5月8日


 

義理の父の話ですがH6年に実の姉から保険を引き継いだそうです。

その保険は簡易保険で当時は実姉が契約者、受取人も実姉の契約でした。

体をこわし実家に入ることになったのをきっかけに、その保険を義父と2人の子供(私の旦那と姉)名義に変更して一部引き継いだそうです。

当時は面倒な手続きはなかったみたいで、実姉が書いたメモに「保険を義父にまかせます」と書かれ、署名、押印されているのが残っています。

とっくに満期がきて、旦那の学費等に使ったそうです。郵便局にも確認しましたが、当時の書類は残っていないと思われます。

昨年12月、実姉が亡くなり、遺産相続の話になったとき、実姉と同居していた実家の兄が、その保険も遺産対象になるからすべて返せと言ってきました。

それって返す必要ありますか??すでに義父名義になった保険で、しかもとっくに満期になったものです。

おかしくないですか?私はそう思うのですが・・・。

これも生前贈与に該当しますか?実姉は義父と仲が良く今までお世話になったから・・と保険の引継を申出てくれたそうです。

ちなみに、その実兄家族は、実姉と同居はしていましたが、実姉が施設暮らしをしている間に姉のお金で家をリフォームしたり、車を買ったりしていたみたいです。(実家の隣
に住むもう1人の兄も証言しています)

そのお金は遺産対象にならないのでしょうか。

教えてください。

(ミニー)


【生前贈与は特別受益になる可能性があります】

満期が来た保険金をもらえば生前贈与になります。

この場合、保険金は被相続人の財産であり、被相続人が生前に贈与をしたのならば、それは受贈者の財産です。

遺産にはなりません。

しかし、生活費や住宅資金など生計の資本のため、生前に相続人が贈与を受けた場合には、遺産を先取りしたようなものと評価される場合があります。
 
《特別受益》という制度です。
 
本件の簡易保険については、贈与の趣旨・経緯を詳しく確認する必要はありますが、遺産(《みなし相続財産》といいます)とみなされ、相続財産に算入される可能性が高いと考えられます。

【保険を途中で引き継いだ場合】
 
質問の場合、簡易保険を途中で引き継いだということですから、贈与後の保険料はおそらくお義父が支払っていたのでしょう。
 
そのため、贈与になるのは、名義変更時点の解約返戻金額ということになるでしょう。

【リフォーム代なども遺産となる可能性があります】
 
同居の兄弟といえども、姉のお金を無断で引き出し自分のために使うことはできません。
 
もし、無断で使用したというのなら、不法行為あるいは不当利得になり、姉は同居していた実家の兄に対して、使用した金額の返還請求ができます。
 
この請求する権利は遺産の一部であり、相続人はその相続分に応じて、兄に返還請求ができます。

ただ、兄としては、「家のリフォーム代や車はすべて姉のために使ったのだ」などと反論をしてくる可能性があります。
 
将来の紛争や訴訟に備えて、引き出されたお金の使途や姉の同意の有無についての証拠(領収書や贈与契約書など)を収集し、なければ兄にその関係の資料の提出を求めておくべきでしょう。

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