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実例Q&A

分割後に判明した生前贈与【Q&A №266】

2013年4月15日


 

遺産分割書に署名捺印後、姉が生前贈与を受けている事がわかりました。
父から送金された分については、認めたのですが、現金で持ち帰った分については、知らない覚えてないの一点張りです。
姉は父に同行して銀行に行ってます。同じ日に2箇所の銀行(時間差はあまりありません。)
で、それぞれ姉の免許証の写し、姉の署名の裏書があります。
数千万のお金なので気がつかないはずはありません。
父のお金だから、一切口を挟まず見ないようにしていたので気がつかないし、おぼえてないというのですが、担当の銀行の方は、父と一緒に来て現金をお持ちになった,と言っているのに、認めないのです。
そしてその直後に姉の住宅のローンが完済されている事がわかりました。
(登記簿)それなのに、私の弁護士さんは、否定されたらもう処置なしというのです。
何かこれに対する対処法はないのでしょうか。お願いします。本当に困っています。

記載内容  隠匿 生前贈与 預金の引き出し 住宅ローンの支払い

(ねこ)



【引きだした預金がどこに行ったのかの確認は難しい】
相続事件においては、被相続人の生前に預金が引き出されている場合、その預金を一体誰が出したのかがよく問題になります。
預金分が口座から直接送金されている場合には、金融機関への照会で、送金先が判明しますが、現金で持ち返った場合には、その現金を誰が取得したのかを判断するのはかなり困難です。
裁判にでもなれば、取得した事実を証明することが必要ですが、なかなか証明しにくいのが現実です。

【否認されたら、訴訟で争うしかない】
ただ、質問のケースでは、お姉さんが銀行に同行し、引き出しに関与している事実及び現金出金後にお姉さんの住宅ローンが完済されているということから見て、お姉さんが現金の贈与を受けた可能性が高いように思われます。
当事務所が担当する事件でも、同様のケースがよくあります。
しかし、お姉さんのような立場の人が、預金をもらったことを認めることはほとんどありません。
そのため、この種の案件はほとんどが裁判で決着をつけざるを得ないことになります。
裁判の中で、「住宅ローンの返済原資は預金からである」と主張し、「そうでないなら返済原資を明らかにせよ」という主張をしていけば、相手方の方で返済原資の出どころを主張し、立証することが多いです。
あなたが弁護士に依頼しているのであれば、裁判でそのような主張をしてもらう必要があるでしょう。
又、裁判ではお姉さんに対して、反対尋問ができますので、その中でお姉さんの主張を崩すことも可能かもしれません(証人尋問において、お姉さんに「住宅ローン返済の原資はどこか」と問いただせば、仮になんらかの言い訳をしたとしても、直前に相当額の預金引き出しの履歴があれば、住宅ローン返済の原資に使われた(生前贈与を受けた)と裁判所が判断する可能性も高いと思います)。

【依頼している弁護士と見解が異なった場合には・・】
ともかく、遺産事件では、《否認されたら終わり》ではなく、否認されたら《どのようにその否認を崩していくか》という方向で、弁護士に動いてもらう必要があるでしょう。
今回の質問では、あなたの弁護士は、《否認されたらもう処置なし》という見解のようですが、なぜそのように考えるのでしょうか。
弁護士は法律の専門家ですし、当事者とは異なり中立の立場で物事を考えることも可能な立場でもあります。
あなたの弁護士がなぜ《処置なし》と考えているのか、その理由を詳しくお聞きになるといいでしょう。
詳しく聞いた結果、その見解に納得できなければ、新たな弁護士に依頼するしかないでしょう。

【遺産分割後の財産の判明の点は・・】
本件では既に遺産分割が完了しています。
遺産分割終了後に、遺産が判明した場合については、錯誤を理由として、遺産分割自体をやり直すこともできますし、又、これまでは判明していなかった未分割の財産(お姉さんの不当利得分)が判明したとして、その財産のみの新たな遺産分割協議ということも可能です。

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