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実例Q&A

遺産か否かはどうやって決めるのか。【Q&A №343】

2014年2月3日


 

相続の調停を考えています。

相続人のうちの一人(次回からAとします)がほかの相続人の同意なしに自分名義にしてしまった株式があり、現在弁護士会照会で株式の元の名義が被相続人であったことを確認中です。

しかし、これが確認できても現在はAの名義なのでAが遺産分割を拒否すると遺産としてはみなされないのでしょうか?

おそらく調停ではまとまらず審判による分割になると予想されます。

審判の場合はこれを遺産として分割させる強制力があるのでしょうか? (本来被相続人の株式であることの証明は自分たちでするつもりです。)

差し押さえにはどのくらいの費用がかかるのでしょうか?

記載内容  株式 名義変更 遺産確認の訴え

(すぎもと)

【遺産にはいるかどうかで争いがある場合には遺産確認請求訴訟を提起する】

ご相談のように、ある財産が遺産かどうか争われるケースがあります。

本件のように、本来、遺産であるはずのものが他人名義になっている場合、その財産が遺産に含まれるかどうかは、最終的には、遺産確認請求という訴訟を提起し、判決で遺産であるかどうかを確定してもらうことになります。

なお、遺産については、家庭裁判所で分割の審判をすることができますが、その場合の対象は、遺産であることがはっきりしているものだけです。

そのため、まず、遺産確認請求で遺産になる物件や権利を確定し、その結果、問題となる物件や権利が遺産に含まれるということになれば、それを含めて、遺産分割審判をすることになります。

【差し押さえの費用】

判決が確定した場合、その判決に基づいて差し押さえができます。

差し押さえには様々な種類があり、その費用は様々です。

例えば、預金の差し押さえであれば、裁判所に納める手数料は数千円~数万円程度でしょう(弁護士費用は別)。

これが、不動産を差し押さえて競売するということであれば、一般には100万円近い費用を裁判所に納めて手続きを進める必要があるでしょう。

【差押ではなく、仮処分手続が必要です】

ただ、質問の趣旨からいえば、今するべきことは、その名義移転された株式が処分されないようにすることでしょう。

その場合には、その株式の売却や質入れ等の処分をさせない手続―処分禁止の仮処分ができます。

この手続きを取ると、株主の名義人としては株式の処分ができなくなります。

株式が処分されないということで、訴訟で時間がかかっても安心ということになります。

なお、この仮処分をする場合には、対象となる株式の4分の1程度の保証金を用意する必要があります(保証金なので将来、返還されますが)。

又、そのような手続きは、弁護士でないと難しいので、その費用も考えておく必要があるでしょう。

仮処分手続の詳細はお近くの弁護士に相談されるといいでしょう。

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