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実例Q&A

息子が買った父名義の自動車は遺産か【Q&A №384】

2014年6月9日

 

 

15年以上前に購入した車ですが、購入時に私が印鑑登録をしていなかったため、父の名義で購入しました。購入費用、税金、維持費、自動車保険等は私が払っています。

このたび父が亡くなり、車が相続の対象となりました。

当初は「いらない」と言っていた弟が、相続すると言い出しました。そして相続するまで「乗るな」と言ってきました。

このような請求ができるのでしょうか。以下、相手からのメールです。

『なんの根拠も示さないままに「あれは私の車です。」と主張してるのがおかしい。相続対象が3人であるということを認められないままで、自由気ままに乗車するのを認められないということを言っている。』

相続の対象であることは伝えていますし、名義こそ父であるが全費用負担しているのは私であることも伝えており、相手も認めています。

また、家族間では私の車として周知されていました。

よろしくお願いします。

記載内容  自動車 名義 購入費用

(サムライブルー)

 

【本来はお父さんの遺産ではないが・・】

まず、問題の車が誰の物(所有)であるかが問題になります。

特段の事情がない限り、その車の代金をあなたが全額支払っているのであれば、それはお父さんの遺産ではなく、あなた自身の財産だと主張することが可能です。

問題はあなたが支払ったということの証明方法ですが、もし、あなたの口座から購入代金(ローン代金)が支払われているのなら、名義はお父さんではあるが、実際はあなたの車両である(ので、遺産にはならない)と主張されることも不可能ではありません。

ただ、これまでの経過で、あなたが、その車をお父さんの遺産として認めたというのなら、とりあえずは、その前提で話を続けざるを得ないでしょう。

なお、交渉で話が解決せず、調停などをする場合には、《実は、あの車は私が代金を支払ったのであり、その裏付けとしてこのような証拠がある》という形で新たに主張を展開することも考えていいでしょう。

【継続使用を主張できる理由を考えると・・】

仮に自動車がお父さんの遺産であるとした場合、次は、お父さんとあなたとの間で、車の使用についてどのような契約があったかが問題になります。

あなたとしてはお父さんから車の使用を認められていたと主張するといいでしょう。

その使用関係は法的にいえば、無償使用(使用貸借契約)ということになります。

あなたは、車の保険料や自動車税、維持費等を負担しているようですが、これは車を使用するものが負担するものであって、この支払いをもって使用料(賃料)を支払っていたとは言えません(難しい言葉では《対価関係がない》ということになります)。

使用貸借は、賃料を支払っている賃貸借契約よりも借主の立場が弱いのですが、それでもお父さんから合意で使用を認められているのであり、この関係は、貸主であるお父さんの死亡によっては終了しませんので、お父さんとの契約で今後も使用を続けることができるはずだと主張されるといいでしょう。

なお、車の使用については、口頭での約束で成立し、必ずしも書面で契約していなくともよいということも記憶しておくといいでしょう。

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