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実例Q&A

★相続放棄と葬儀費用【Q&A №440】

2015年4月1日

 

 

母方の叔父が独身で、甥、姪に当たる人物が私だけです。

母も叔父もまだ元気ですが、今のうちに知っておきたいので質問させていただきます。

叔父の遺産は放棄するつもりです。

母が亡くなり、その後叔父が亡くなったら葬儀代の負担はどのようになりますか?

相続人が私しかいない場合、葬儀代は立て替えておけば、遺産を放棄しても葬儀代など請求できますか?

その場合どんな手続きをしておいたらいいですか?

領収書をもっておけばいいのでしょうか?

記載内容  葬儀費用 立替 相続放棄 相続財産管理人 代襲相続  

(はるか)

 


【葬儀費用は相続債務ので、遺産に立替分の返還請求をできない】

叔父さんが死亡したとき、資産や債務は法定相続人に引き継がれます。

この相続人に引き継がれる債務とは、叔父さんが生前に負っていた債務です。

質問の葬儀費用ですが、これは叔父さんが死亡した後に発生する債務ですので、相続債務にはなりません。

なお、相続税の申告では、葬儀費用は必要経費として遺産から控除されます。

しかし、それは税務上の扱いにすぎず、法律では相続債務としては扱われません。

そのため、葬儀費用を立替えたからといって、その立替分を遺産から支払ってもらえることはないというのが法律的な回答になります。

なお葬儀費用の扱いについては相続Q&A №140Q&A №424を参照ください。

【相続放棄の後の請求には手続的に費用もかかる】

お母さんが先に亡くなり、その後に母方の叔父さんがなくなった場合には、あなたはお母さんの代襲相続人として叔父さんの遺産の法定相続人になります。

あなたが相続放棄をした場合、他に相続人がおらなければ、叔父さんの遺産を管理する人はいなくなり、相続財産は宙に浮くことになります。

もし、あなたが叔父さんの葬儀費用を立替えたということで請求がしたいのであれば、あなたが家庭裁判所に相続財産管理人の選任の申立をし、これを受けて裁判所が弁護士を相続財産管理人として選任します。

但し、この選任をしてもらうためには約100万円の予納金を裁判所に納める必要があります(この予納金は相続財産管理人の報酬等に充てられます)。

このように手続き的にもややこしく費用もかかります。

しかも、相続財産管理人としては、あなたから葬儀費用立替分の返還請求があったとしても、前項で記載した理由により、支払いを拒否する可能性が極めて高いことを理解しておく必要があるでしょう。

【葬儀をしなければならないなら、生前にその分をもらっておく】

以上のとおりであり、相続放棄をした場合、立替えた葬儀費用は返還される可能性は極めて少ないと覚悟しておくべきでしょう。

解決策としては、現在、叔父さんが生きておられるようですので、将来の葬儀費用を予めもらっておくことを考えられるといいでしょう。

葬儀費用に使用するとの前提で叔父さんからお金を預かり、それを保管しておいて、叔父さんが死亡されたときにそのお金と使って葬儀をされるといいでしょう。

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