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実例Q&A

譲渡制限株式の相続と譲渡【Q&A №525】

2016年8月9日


【質問の要旨】

相続譲渡の承認申請をしたが、承認される前に相続が発生

記載内容 株式 譲渡制限 承認

【ご質問内容】

譲渡制限株式を親が持っていて、それを私に譲渡するということで、2月にその会社に承認をもとめたら、承認は取締役会の承認が必要で、次の取締役会は半年後だといわれました。

説明をきいただけで、合意はしていない。

そのとき、名義書換書類は会社に提出したのですが、3月に親が死亡してしまいました。

そのあと、4月に姉が勝手に、その会社に電話をして、相続人の兄弟間(3人)で話し合ってから、後で連絡するから、名義書換を保留にしてくれ、という電話があったそうです。

すると、その会社は、姉のそのとおりにしてしまい、名義書換、取締役会の承認をしませんでした。

そこで、請求の日から2週間以内に承認又は不承認の通知をしていないときは、譲渡について承諾したものとみなす(会社法145条1号)。の規定を主張したのですが、その会社は、兄弟間ではなしあってくれ、というだけで、全然わたしの主張におうじてくれません。

先に、親から譲渡を受けてから、名義書換請求、譲渡承認申請したにもかかわらず、後で、生じた相続を理由として、名義書換請求、譲渡承認を拒否するというのは、おかしい、とおもうのですが、どう、対応したらいいでしょうか?

調停を申請する場合、費用はいくらかかるのでしょうか?(弁護士費用除く)

期間はどれぐらいかかるのでしょうか?

何回ぐらい調停はひらかれるのでしょうか?

(akaba)


【遺産である株式の扱い】

株式が遺産の場合には、金銭債権ではないため、法定相続人全員が共有する(正確には《準共有》)ということになり、株式譲渡のためには、共有者全員の同意が必要です。

参考までに言えば、被相続人の預貯金については、金銭債権ですので、相続発生と同時に、各法定相続人に相続分で分割されます。

そのため、遺産の中に5000万円の預貯金があり、法定相続人は子が5人というケースでは、被相続人の死亡と同時に、各人が1000万円ずつを相続し、単独で銀行に1000万円を請求することが可能です。

【本件の質問の場合は譲渡があった】

今回の質問のケースでは、被相続人であるお父さんの生前に、株式が質問者の方に譲渡されており、それを前提として会社に譲渡承認請求をしたケースでスので、株式は生前にあなたに譲渡されており、遺産に含まれないと考えられます。

【本件の場合、株式譲渡承認があったと見なされる】

今回のケースでは譲渡承認請求をしていますので、会社としては、承認か不承認かを2週間以内に判断しなければなりません。

定例の取締役会がいつであろうと、会社としては譲渡承認請求があれば、早期に取締役会を開催し、譲渡を承認するか否かを決定しなければなりません。

もし、2週間以内に取締役会を開催しなかったというのであれば、ご指摘の通り、承認と見なされます。

そのため、あなたは会社に株主であることを主張することができます。

又、遺産ではありませんので、他の相続人の反対があっても、あなたとし ては単独で名義書換を請求することができ、議決権などの株主の権利を行使することができます。

【調停の申立費用及び期間】

調停の申立を考えられているようですが、その場合は遺産分割の調停ではなく、会社相手に株主としての権利行使を認めよ、あるいは名義書換をせよという内容になると思われます。

調停申立の費用は対象となるものの価額によって異なります。

今回の質問のようなケースでは、株式の価額を前提に、調停費用が決定される可能性が高いです。

仮に問題となる株式の価額が1000万円だとすると、調停申立費用には印紙は2万5000円分を貼り、これとは別に郵券(切手)代が約5~600円程度、必要になります。

【調停4~5回程度の期日で結論が出る】

調停の回数は事件ごとにケースバイケースとしか言いようがないのです。

ただ、私の長年にわたる調停委員の経験から言えば、4回から5回で解決するケースが多いです。

ただ、不調になる場合にはそれより少ない回数で打ち切られる場合が多いでしょう。

 

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