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実例Q&A

死亡保険金を叔母に横取りされた【Q&A №624】

2018年10月19日


【質問の要旨】

死亡直前に書き換えられた保険金

記載内容   生命保険 受取人  変更

【ご質問内容】

今から2年前に母から遺言書作った話は聞いていました。

内容は聞いてませんが、死亡保険金の受取人は私にしてあると聞いていました。

ところが、亡くなる2日前に叔母から呼ばれていくと、公正遺言書を見せられ、これがあなたの分よ。と通帳など 渡されましたが、その中には生命保険の証書がなく、解約したのかな?くらいに思っていましたが、税理士に全体表を見せられたとき、何で叔母に生命保険金が全部行ってるのだろうと、保険会社に問い合わせたところ、一社から亡くなる直前に受取人の変更があったことがわかりました。

受取人変更請求が、あったとされる日は、母は入院中であったため、本人がやったのではないと思います。

叔母に横取りされた保険金は取り戻すことは可能ですか? 出来るならその方法が、知りたいです。

 

(ルル)

 

 ※敬称略とさせていただきます


【生命保険金は遺産に含まれない】

今回は母の公正証書遺言があったにもかかわらず、生命保険が財産の中に含まれていなかったということで疑問を感じておられるようです。

しかし、一般に死亡保険金は法律上、遺産には含まれておりませんので、遺言に記載されることはまずありません。

特に今回は公証人が関与している公正証書遺言ですので、仮に母が間違って生命保険を遺言に記載したいと述べたとしても、公証人が訂正するでしょう。

つまり、生命保険が遺言書に載っていないこと自体は特におかしなことではありません。

【入院中でも受取人変更が可能なことがある】

ところが、あなたが税理士から見せられた全体表(おそらくは相続税申告用の遺産目録)には生命保険の記載があり、しかもそのうち一社の保険については受取人が死亡直前に叔母宛に変更されたようです。

この受取人変更の時期に母は入院中だったとのことですので、あなたとしては「母に無断で変更された無効な受取人変更である」と争いたいところでしょう。

しかし、入院には様々な理由がある(意識不明の重体もあれば、意識はしっかりした病気やケガもある)ため、単に入院中だからということで、受取人変更がすべて無効になるとは限りません。

実際の訴訟では、入院先の病院から医療記録や看護記録を取り寄せ、入院の理由や入院時の判断能力や意識状態を細かく検討していくことが必要となります。

その上で、やはり母には生命保険の話を理解し、受取人変更の手続きを取る(=書類にサインをする)ことができない状態であったということをあなたが証明して、初めて、叔母に変更された生命保険の受取人変更が無効であったと認められ、変更前の受取人が(あなたであれば)保険金を取り戻すことができるでしょう。

【療養中や入院中でも手続きを行うことがある】

この点に関し、最近では銀行や保険会社(さらには遺言を作成する公証人)は、本人の意思確認のため、入院先の病院や療養中の自宅に出向いて手続きを行うことがあります。

特に、高齢の方で先行きを心配される状況の場合、周囲の方が手配をして遺言作成や入院費捻出のための預金解約手続きなどを行われることがあります。

そのため、入院中であっても受取人変更の手続きが行われた可能性があります。

あなたとしては、前記の通り受取人変更が行われた前後の医療記録を取り寄せ、その当時の判断能力の有無についての判断を医師などの協力を得て、早急にされるといいでしょう。

(弁護士 北野英彦)

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