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実例Q&A

遺産分割の話し合いが難航した場合の手続【Q&A №663】

2019年10月23日

 

【質問の要旨】

・亡父名義の土地・家屋を相続登記しないうちに、母死亡。

・母の遺言書は「相談者にすべての財産を相続させる」という内容。

・姉と遺産分割協議がまとまらない。

・固定資産税を相談者が支払っているが、姉にも支払わせる方法はあるか?

・税未納で競売になった場合、競売代金は相談者に全額支払われるか?

【ご質問内容】

父が死んで、(土地、家名義は父親)、相続登記しないうちに、母が死にました。

母の遺言書は(検認済み)は、私(長男)にすべての財産を相続させる、との内容でした。

それで、他の相続人である姉(結婚して遠方に住んでいる。)との話し合いがつかなかったので、市から送られてきた固定資産税の代表者を放置しておいたところ、勝手に市が職権で私を代表者にして、固定資産税の納入書類を送ってきました。

それには、○○(私の名前)外、と書かれていました。

1、それで、姉に連帯債務だから、固定資産税の相続分を支払ってくれ、といっても、応じてくれません。

それで、差し押さえされると困るので、私が全額支払っている状態です。

年間10万円ぐらいですが、5年間払っているので、姉にも支払わせたいのですが、何か方法はありませんか?(代表者の変更にも応じてくれない)

訴訟しても、金額が低いので、訴訟もできません。

2、このまま、しはらわないで、固定資産税が未納の状態であったため、市が債権者代位により法定相続分で相続登記をしてしまって、差し押さえ、競売と進んでいった場合、競売代金は、相続人代表者である私に全額支払われるのでしょうか?

受け取って、後で、姉に相続分をわたせばいいのでしょうか?

 

(nanba)

 ※敬称略とさせていただきます。

 

【現段階での不動産の帰属と固定資産税の負担について】

母はあなたに遺産全部をくれるという遺言書を作成しています。

ただ、父の遺産分割が終わっていませんので、父の遺産分割の手続きが必要になります。

そのため、遺産である不動産は

  あなた 合計4分の3(父から4分の1+母から(遺言で)2分の1)

  姉   父から相続した4分の1

の割合で所有していることになります。

そのため、あなたは姉に固定資産税の負担を請求することができます。

現在、既に請求されているようですが、姉には4分の1の負担を求めるのが相当でしょう。

ただ、あなたがその不動産に居住しているようであれば、あなたが全額を負担することになるでしょう。

【姉が支払いをしない場合は調停を申し立てる】

姉との話し合いが難航しており、遺産分割協議がまとまらないのなら、遺産分割調停を家庭裁判所に申し立てるのが解決への近道です。

調停はあくまで双方の合意を成立させるための手続にすぎず、裁判のように一刀両断に判決を下す手続ではありません。

調停では、主として不動産をどのようにするのか、あなたが全部取得し、代償として姉に不動産の4分の1に相当する金銭の支払いをするのか、などの解決を目指すことになります。

その過程で、姉の未払い分の固定資産税も精算され、問題も解決するものと思われます。

なお、調停が不調になれば、裁判所が審判(家裁でする裁判)で結論を出します。

【滞納固定資産税の扱い】

行政としては、固定資産税等が未払いの場合、滞納処分として問題の不動産を公売することがあります。

この場合、売却代金ですが、全額があなたに配当されるわけではありません。

この代金は、固定資産税のような租税債権や公売費用などの必要経費が控除され、残額は相続分に応じて配分されます。

その結果、売却代金残額の4分の1は姉にも配当されることになります。

なお、あなたが立て替えた固定資産税5年分の金額は、別途姉に対し請求するほかなく、公売代金から直接差し引いてあなたが受け取ることはできません。

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