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実例Q&A

★不動産の評価方法と家財道具の処理について【Q&A №139】

2012年4月16日


 

母が亡くなり姉と私の二人で遺産相続することになりました。

築35年の家・土地と預貯金があり不動産は私が相続することになっています。

50年近く母が住んだ家ですので、せめて七回忌まで位はそのままにしておきたいと思っているのですがいずれは売る予定です。

その不動産の評価で姉と話し合いがつきません。

姉は固定資産税の評価額に倍率を掛けた額を主張していますが固定資産税評価額の三分の一は家屋の評価で、実際に売った場合その額で売れるとは思えません。

そのうえ譲渡所得税を考えると私としては納得できません。

姉は「売った時の税金まで私がみる必要はない。」と言います。

不動産の評価額はどのように考えればいいのでしょうか。

また、姉は家財道具も分けるように要求しています。

テレビやエアコン冷蔵庫やタンスといった普通のものしかありませんが、姉はそれも分けるべきだと言います。

私も姉が欲しい物があるなら持って行っても構わないのですが、祖父の代からの家で農家ですので古いタンスや布団、農機具など廃棄処分しなければならないものも沢山あります。

そのことについて姉がまったく考慮してくれないことに不満が募ります。

どのように対処すればいいでしょうか。

(ももたろう)


【土地の評価基準】

遺産の中に不動産がある場合には、ほとんどの場合、その評価が問題になります。

土地の価額には、

①公示価格(国土交通省が公示している標準的な価格・・・国土交通省 土地総合情報ライブラリーへ)、

②固定資産税評価額(市町村が評価するもので、公示価格の70%程度)、

③路線価格(国税庁が評価・公表するもので、公示価格の80%程度・・・国税庁 路線価図へ) があります。

家庭裁判所の遺産分割調停などでは、土地の価額については、路線価格で算定する場合が多いです。

路線価格は、国税庁が相続税等の算定の基準として、日本全国の土地について定めており、しかもインターネットで検索もできますので、大変使用しやすいです。

また、公示地価の80%に設定されているというのも、譲渡益課税(譲渡益の約20%)や売却の手間・費用を考えれば、公示地価から20%程度の減額が相当だからです。


【家屋の評価基準】

家屋については、調停などの場合には、固定資産税評価額を基準にして、その価額にするか、ある程度の倍率をかけて算定する場合が多いです(その価額にするのか、何倍かにするかは当事者の合意で決定する場合が多く、絶対という基準はありません)。

【不動産でとるか、現金でとるか】

不動産は現金と異なり、売却しないと現金化できません。

売却についてはご指摘のとおり、譲渡益があれば、その20%の税金がかかりますし、また、売り急げば売値は下がってきますし、仲介手数料も必要です。

そのため、時価よりも低額で評価されるべきものでしょう。

問題は、姉を納得させる方法ですが、このような説明をしても、納得なさる可能性は少ないと思われます。

【姉を説得するには・・】

家庭裁判所に遺産分割調停の申立をされると、調停委員が姉を説得してくれる可能性があります。

また、調停に際して、あなたが弁護士に依頼すると、相手方も弁護士に依頼することが多く、その場合には姉方の弁護士が、姉を説得する可能性もありますので、ご検討ください。

【家財道具について】
 
家財道具などの動産は不動産とは別に考えるべきです。
 
ただ、通常は貴金属や骨董品などの価値ある動産だけを相続人間で分割し、その他の家財道具などの価値のない動産は不動産を相続する人が取得する場合が多いです。
 
家財道具の中に不要のものがあるのであれば、処分費用の見積もりを取り、その分お姉に負担してもらう(それが嫌なら物件を引き取ってもらう)という対応も可能でしょう。
 
ただ、動産についても意見が分かれているのであれば、やはり調停申立が望ましいと思われます。

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