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実例Q&A

遺留分減殺請求はいつまでできるのか【Q&A №51】 0051

2010年12月21日

 

 

【質問の要旨】

遺留分減殺請求の時効が「1年間」とは?

【ご質問内容】

半年前に、慰留分減殺請求書が届きました。

その後、相手側からの連絡は何もありません。

慰留分減殺請求書が届き、一年が過ぎると時効になると聞いた事がありますが…本当のところはどうなのでしょうか?

(masao)

 

【「1年間行使しないとき」というのは減殺通知の期間のこと】

遺留分減殺請求権は、遺留分を侵害されたことを知って、1年以内に減殺請求をする必要があります。

分かりやすく言えば、1年以内に、《私に対する遺産は少ないので、もっと欲しい》という意味を有する遺留分減殺請求をしなさいということです。

このように、遺留分権利者から、《遺留分を侵害されたので、遺留分減殺通知をします》という簡単な内容の通知であっても、減殺通知としては十分であり、具体的な請求額など記載していなくてもなんら問題ありません。

なお、参考までに言えば、《遺留分の侵害されたことを知ったとき》とは、遺言書や生前贈与があったために、あなたが遺産から遺留分に相当する財産をもらえないということを知ったときです。

そのため、相続の時が起算点になるのではなく、遺言書を見せられ、かつ遺産の全体を知ってもらえる分が遺留分より少ないということを知ったときから1年以内に減殺請求する必要があります。

なお、侵害されたかどうかはっきりしないというのであれば、ともかく、減殺通知だけは出しておいて、調査は後からすると言うことも多いです。

【減殺通知をした後はどうなるか】

「1年間行使しないとき」というのは、前項に記載したように遺留分減殺通知をする期間のことです。

通知をした後は、1年以内に調停や訴訟をしたり、遺産を分けたりしなければならないというわけではなく、その後は放置して、5年目や6年目に金銭などの遺留分の具体的な請求をすることも可能です。

【減殺請求後の時効について】

それでは、遺留分減殺請求後の請求はいつまでも、例えば20年も30年も後に請求が可能なのかという疑問がでてきます。

通常の権利、例えば、現金をもらう請求権などの場合には、原則、民法で消滅時効が10年間とされています。

そのため、減殺請求後、10年を過ぎてしまえば、請求権を行使しなかったとして、請求が認められないとされる可能性があります。

ただ、不動産については、減殺請求がなされた後、10年以上経過してから不動産の登記請求が認められた裁判例があります。

遺留分減殺請求をすると、その時点で遺留分の限度で不動産の所有権が請求者に移転(遺留分が仮に8分の1だとすると、減殺請求した時点で、その8分の1の持分が請求者のものになります)しており、その移転した所有権に基づくものとして、登記移転が認められたのです。

債権などは請求しないと時効で消滅する可能性があります。

これに対して、不動産は一旦、移転してしまえば、その権利はなくならないという、不動産独自の権利としての性格からくる違いがあるからです。

【ご相談の件では】

いずれにせよ、ご相談の件についていえば、1年以内に遺留分減殺請求書を受け取っているのですから、その後、1年以内に何らの動きをしなくとも、通知人としてはその後にも遺留分に基づく請求が可能であり、それに対して期間経過を理由として拒むことはできないという結論になります。

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