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実例Q&A

認知症の父がいる場合の相続【Q&A №218】

2012年12月17日


 

母が他界しました。

相続人は兄と私の二人です。

私は遠方に住んでいるため相続に必要な書類は兄のほうでやってくれているのですが、相続分割協議書を作成してほしいとは言ってあるのですが、父が認知証のため後見人をたてる必要がありますが兄は協議書をつくりたくないようで私は遠方のため、銀行からの委任状を送るからサインしてくれと言われてますが、もしそれによって兄が私の取り分をごまかした場合、後で請求できますか。

相続したお金は相続人の代表者の口座に一括で振り込まれ、その後それぞれの相続人に取り分けをすると銀行から聞きました。

兄が認知証の父の取り分をそのまま自分の口座においとく可能性があります。

借金等の負債があるか預貯金がいくらあるかなど何も教えてくれません。

いっしょに住んでたので知っているはずなのですが。

分割協議書がなくても後で問題が起きた場合、兄に請求することはできますか。

 

(ぺんぺん)

【相続人は3人では・・】

質問では、相続人はあなたと兄となっていますが、認知症の父がいるのであれば、父も配偶者として相続人になります。

これは認知症であろうと、成年後見人がついていようといまいと、父が相続人であることは間違いありません。

【銀行所定の用紙による支払いの問題点】

遺産分割協議書を作らずに、金融機関の指定する同意書などに署名し、実印を押し、かつ印鑑証明を添付して、金融機関に書面を提出すると、代表者の口座に預金全額が送金されてきます。

この場合、兄があなたに分けるという金銭の支払いをしなかった場合、あなたとしては兄を相手に訴訟や調停をするしかありません。

仮に訴訟で勝訴しても、兄が払い戻し分を全部費消してなくなったとすると、結局、約束されたお金は支払われないことになります。

しかも父が認知症だというのなら、その程度にもよりますが、原則として、成年後見人をつけずに同意書に印鑑を押したり、署名したりすること自体が法律的には無効です。

【成年後見人の選任申立が不可欠です】

金融機関に提出する書面を作成するにせよ、遺産分割協議書を作成するにせよ、父の成年後見人の選任申立てが必要不可欠です。

なお参考までに言いますと、遺産分割に関して言えば、あなたや兄が成年後見人に選任された場合は、相続に関して父と利害が対立するので、成年後見人の選任とは別に第三者である特別代理人の選任が必要になります。

結局、特別代理人とあなた、兄の3者間で遺産分割協議書を作成し、その中であなたの取り分を明記しておくのが、一番望ましい方法でしょう。

これならあなたの取り分も明記されているのですから、金融機関もあなたの分を兄に支払うこともないでしょう

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