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実例Q&A

孫や自分の夫への贈与と特別受益【Q&A №411】

2014年11月20日

 

 

母はマンション(持家)で一人暮らしです。相続人は私と妹の二人で、母が妹には財産を残さないと言っていて、マンションを私に生前贈与すると言っています。

しかし私に名義変更したら特別受益になりますよね。

妹は母の財産を貰えると思っていますし、遺留分の事も知っています。

そこで特別受益に該当しない方法として、マンションの名義を主人か私の娘(相続人では無いので)にするのは、どうですか?

この時に相続税はどうなりますか?

それと、名義を夫か娘に変更した後、母のマンションに夫か、娘が住まないと問題になりますか?

住民票を移すだけでもいいですか?

時々は泊まります。

もう一つの案が、母から私に名義変更して、暫くして私から夫に名義変更すると言うのは可能ですか?

その時、結婚して23年なので住居用不動産の配偶者控除を利用すればマンションの評価額は2000万円以下なので税金はゼロですよね。

この場合、母の住所に住民票を1人でも移していれば大丈夫ですか?

たくさん書いてしまいましたが、宜しくお願いします。

記載内容   贈与

(仁万)

 

【夫や孫への贈与も特別受益になりうる】

贈与が特別受益として遺産に持ち戻されるのは、原則として、法定相続人に対するもののみです。

したがって、相続人ではないご主人や娘さん(お母さんから言えば孫)にマンションの名義を移転することについては特別受益にならないというのがとりあえずの結論になります。

しかし、過去の裁判例の中には、たとえば法定相続人である長女ではなく、その夫に対した贈与が、実質的には相続人への贈与であると同一視され、特別受益として持ち戻しされたものもあります(相続Q&A №324および「【相続判例散策】相続人以外の者に対する特別受益」をご参照ください。)。

なお、ご主人や娘さんに贈与した場合には、相続税ではなく贈与税が課税されることになり、多額の贈与税を受贈者が支払うことになる場合もありますので、ご注意ください。

【居住と所有は別問題です】

名義変更後のマンションに、贈与を受けたご主人か娘さんかが居住するのかどうかという問題ですが、所有者と居住者は必ずしも合致する必要はなく、お母さんが居住のままでもいいと思います。

ただ、親子や親族間の名義移転については、名義の仮想移転であり、真実の贈与ではないという主張が出てくる可能性もあります。

そのため、そのような主張を封じるために、新所有者と居住者であるお母さんとの間で使用に関するなんらかの合意をしておくといいでしょうし、固定資産税等も贈与を受けた所有者が支払う必要があるでしょう。

【二段階の名義変更のメリットはない】

いったんあなたに名義変更した後に、更にご主人に名義変更するという二段階の贈与もお考えのようです。

しかし、あなたがいったん母から贈与を受けたという時点で特別受益が発生し、相続の時点で遺産に持ち戻しされることになります。

また、登記費用が二重に発生しますし、贈与税も夫婦間の居住用資産の配偶者控除の適用を受けるにしても、少なくとも、お母さんからあなたに名義移転する段階で贈与税がかかります。

結局、2段階の名義移転のメリットはないという結論になります。

「生前贈与(特別受益)  遺産に持ち戻せるのはどんな場合?」に関するオススメQ&A