6月に義父が亡くなり、義母と主人は早く他界しています。
その娘が孫(娘達)に父親は借金が有るので迷惑を掛けると悪いので相続を放棄するように弁護士を依頼して少額の通帳だけのコピーを添付し書類だけを送付してきました。娘達は借金が有るのだったら叔母さんも放棄すれば良いことにプラスを独り占めしようとしている魂胆が不服です。
私(嫁)には遺産相続の権利は無いのでしょうか。
銀行の開示は相続人の一人でも出来るとインターネットで読みました。
可能ですか。
どうすればどうぞアドバイスを宜しくお願い致します。
【妻に義父の相続権はありません】
まず、妻であるあなたに義理の父の相続権があるかどうかについて説明します。
義父が先に死亡した場合であれば、あなたのご主人が相続します。
その後、あなたのご主人が死亡したのなら、あなたはご主人の遺産を相続することになります(義父の遺産もその中に入っているでしょう)。
しかし、質問の場合は、先にご主人が亡くなっていますので、亡くなったご主人の子であるあなたの娘さんたち(義父の孫)が相続します(これを代襲相続と言います)が、あなたには相続する権利はありません。
【今、するべきことは相続の調査・・娘一人で調査可能です】
今回のようにご主人の兄弟(義父の娘)が相続放棄を勧めてきたが、それに不審があるというのなら、是非、義父の遺産の内容を調査するべきでしょう。
まず、最初に義父の娘に財産が他になかったのか、又、借金の額や相手方、その裏付け証拠を求めましょう。
これと並行して、娘たち(義父の孫)は相続人ですので、娘たちが金融機関に義父の遺産である預金情報を調査することができますので、早期に調査を実行されるといいでしょう(この方法については、カテゴリ( 参考カテゴリ:「遺産調査」 )の各記事をご参照ください)。
【相続放棄が可能なのか・・】
相続放棄は死亡を知ってから3ヶ月以内という短期間しかできませんので、6月に義父が亡くなられたということであれば、すでに相続放棄ができなくなっている可能性があります。
ただ、万が一負債が残っている可能性も踏まえますと、債務があることを知ってから3ケ月以内は相続放棄が可能になる余地があります。
又、今から遺産調査をすると、3ケ月以内に調査が完了することは難しい可能性が高く、そのため、予め裁判所に放棄期間の伸長申請も必要になるでしょう(家庭裁判所にこの申請書式を置いていることがあります)。
これらの点については、家庭裁判所に聞いてもある程度のことは教えてくれますが、できれば法律の専門家である弁護士に相談されることをお勧めいたします。