一人身の兄が亡くなり、兄弟間で遺産分割を行います。
生前、兄と一緒にお墓を作り(折半で)、兄の介護をしておりました。
遺産のについては私に相続させると口約束をしておりましたが、遺言がないことを理由に兄弟から均等分割を要求されています。
この場合、全額を相続できないまでも、お墓を一緒に作ったことによる兄の意思表示を兄弟へ主張することは可能でしょうか?
可能な場合、どれくらい(割合等)主張できるものなのでしょうか?
遺言がないので、兄弟が法定相続分(例えば、兄弟が3人であれば各3分の1ずつ)で相続することになります。
ただ、相続人全員の協議によって、法定相続分とは異なる割合で相続することも可能ですので、その協議の際に、兄と折半でお墓をつくったこと、介護をしていたこと、兄があなたに全て相続させると約束していたことなど、これまでの経緯を他の兄弟に伝えた上で、相続分割合をあなたに有利にしてもらう努力をされるのがいいでしょう。
なお、どれくらい主張できるかという点ですが、あなたがお墓の費用を出していなければ、兄がその費用を支出していたはずであり、その金額分だけ遺産は少なくなっていたはずですし、又、あなたが介護していたのですから、その分、専門の介護者を雇わずにすみ、遺産が減少しなかったのですから、これを「寄与分」として主張して、その額に相当する金銭を遺産からもらうことができます。
このほか、介護用品について立て替えた費用、あるいはその他に兄のために支払った費用があるなら、これらの金額も併せて請求されたらいいでしょう。