父が亡くなり、父が管理していた預金の1つに、叔父名義の定期預金の証書と印鑑(父名義の預金の印鑑とは別)がありました。
銀行に残高を確認したところ、父が亡くなってから1ヶ月少し経って解約されていました。
その際に銀行で証書に「無効」の判を押されました。
叔父の主張は、父が叔父の退職金として貯めていた預金で、自分で管理すると使ってしまうので父が管理していたと言っています。
そんな話は誰もが初耳でしたが…。
父は会社を経営しておりまして、叔父は従業員として働いていました。父が亡くなる3年程前に兄が継いで、叔父はまだ働いています。
叔父の言い分が本当かどうかはわかりませんが、父が個人的に積み立てていたので、会社の帳簿にも載っていないと思いますし、贈与しますといった書類もありません。
それに、そんな正当な理由がある預金なら、堂々と証書と印鑑を取りに来たら良いのに、知らない間に解約されていた事自体おかしいと思います。
このような場合、叔父には何の責任も問えないのでしょうか?
【この預金は誰のものか】
まず、この預金は一体、誰のものかというのが問題になります。
父が個人的に積み立てていたのであれば、父のものだという可能性が強いのですが、疑問もあります。
例えば、父が自分(あるいは配偶者や子供)の名義にせずに、わざわざ叔父の名義で、しかも自分の使用している印鑑とは別の印鑑を使用しているのはなぜでしょうか。
又、どうして叔父はその預金の存在を知ったのでしょうか(叔父の住所に銀行から通知が来たというなら、そのように叔父さんに通知が来るような預金を、どうして父がしたのかという問題に返っていきます)。
会社には退職金の規定があったのか、叔父の給料から何らかの金が天引きされていたのではないか、叔父が自分では管理できないどんな事情があったのか、父と叔父との間でどんな話があったのか・・・と聞きたいことが次々と浮かんできます。
従って、質問に記載された内容だけでは、申し訳ありませんが、誰の預金かを回答することはできません。
【叔父に対する責任について】
父の預金を無断で払い戻ししたのであれば、刑法上の犯罪に問われる可能性がないわけではありませんが、このような事案で警察が喜んで動くとは考えにくいです。
叔父と話し合って円満な話をすることをお勧めしますが、それができないようであれば、弁護士に依頼して、叔父に対して払い戻した金銭の返還を請求する手続きをするしかないでしょう。