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実例Q&A

特別受益と使用貸借【Q&A №109】

2012年1月17日

①-1相続人(5人)の1人が30年前に親の土地に家を建て土地を無償にて使用しています。

4年前に親が亡くなりました。

特別受益になるのでしょうか?

特別受益は 更地価格の1割~3割だけでよいのでしょうか?

使用年数も乗じるのでしょうか?具体的な金額を教えて頂けますでしょうか?

更地価格(路線価)が1000万の場合は特別受益は100万~300万で宜しいのでしょうか?

①-2 別の相続人1人は、親が亡くなる1年前から親と同居し亡くなってから現在まで 親の土地の上にある建物に居住している 。

この場合は 特別受益になるのでしょうか?

特別受益に該当する場合は 建物の価格(固定資産税評価額?)の1割~3割になるのでしょうか?

具体的な金額を教えて頂けますでしょうか?

(気分快晴)


【使用貸借も特別受益になる】

親の土地の上に子供が家を建築している場合、その土地の賃料を支払っている場合には借地権が設定されていることになり、この借地権の設定は特別受益に該当します。

今回のご質問の場合は、建物を建築したが、被相続人に対して土地の賃料を支払っていないということですので、その相続人には使用借権が発生しています。

このような場合、その相続人は被相続人から使用借権の贈与を受けたものとして、これが特別受益になります。

その評価は、ご指摘通り、更地価格の1~3割程度のことが多いです。

【使用借権の価額とは別に使用による利益を加算できるか】 

特別受益としての使用借権の評価額は相続開始時点の価額です。

なお、特別受益としては使用借権の価額が問題となるだけであり、それまでどれだけ長期間、無償使用したかは問題とされませんので、無償使用の利益相当額に相続までの無償使用の年数が乗じられるようなことはありません.(この点については、「使用期間中の使用による利益は、使用貸借権の価格の中に織り込まれていると見るのが相当で」であり、使用料を加算することには疑問があるという裁判例もあります)。

【親と同居することは特別受益にはならない】

相続開始の一年前から現在までその家に住んでいる相続人についても特別受益の問題とはならないと思われます。

親と同居していた一年間について、単に親と同居するだけでは特別受益であるとはいえないでしょう。

具体的な事情にもよりますが、その相続人が親と同居して「部屋代に相当する賃料文の利益」を得た場合には特別受益に当たる可能性があるかもしれません。

ただ今回の質問では、同居期間が一年間と短く、額も小さいと思われるため、特別受益とは言えないでしょう。

相続が開始して現在に至るまでについては、既に被相続人が亡くなっている以上、そもそも特別受益の問題ではありません。

ご注意ください。

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