母が死亡し、3年経過しました。
相続人は、娘3姉妹です。
同居していた長女が賃貸を管理し、確定申告もしているようです。
準確定申告の際も内容を見せず勝手にいままで思うようにしています。
賃貸借契約書も見せてくれないので、毎月の家賃も正確には分かりませんが、1度母に聞いたら、年金が厚生と企業年金で毎月30万円で家賃が20万円との事でした。
でも姉は、現在は母の預金は0円と言い張り、通帳も見せてくれません。
再三の請求をすると、確定申告書の第1表の3年分を見せたのですが、内容がさっぱり分かりません、
これから正当に請求をしたいのですが、預貯金については取引開示請求ができるとの事ですが、3年分を取得すれば足りるのでしょうか?
母は年間500万円ほど所得があったようです。よろしくお願い申し上げます。
【何よりもまず遺産の調査を!】
まず、遺産がどの程度あるのかを確認するのがもっとも重要なことです。
あなたは、亡くなった母の子供であり、相続人という立場ですから、この立場を利用して遺産の調査をする必要があります。
【遺産調査の方法・・まず準確定申告を調査する】
まず、被相続人に収入がある場合には、死亡から4ケ月以内に税務署に準確定申告をする必要があります。
この準確定申告は長女の方がされたようですが、もし、長女単独で申立したのなら、その内容を見ることはできませんが、もし、あなたも署名捺印したのであれば、税務署に行き、申告内容の開示請求が可能です。
開示された場合に、どのような収入があるのかが明らかになります。
【金融機関の口座も調査する】
次に金融機関の口座の調査も必要です。
とりあえず、わかっている金融機関に取引履歴の照会をしましょう。
相続人であることを証明すれば、取引履歴の取り寄せが可能です。
取り寄せた履歴を見て、使途が分からない出金があるかどうかを確認する必要があります。
取寄せる取引履歴の期間はできるだけ長い方がよく、最低でも5年程度遡る必要があるでしょう。
なお、取引履歴を確認すると新たな金融機関や証券会社を発見できることがあります。
その場合には、更にそれらの金融機関や証券会社についても取引履歴を調査する必要があるでしょう。
【不動産の調査も必要です】
なお、念のためにお母さんの所有していた不動産の調査も必要です。
これは母の不動産があると思われる市町村に名寄帳の取り寄せを申請すればいいでしょう。
【弁護士などの専門家に依頼するのがいいでしょう】
遺産の全容を把握するためには専門的知識が必要ですし、長女の方の対応を見ていると、遺産の全容を把握できた場合でも、その分割の交渉のためにも専門家の力が必要なケースです。
母の年収が500万円程度あったのであれば、遺産も相当額あった可能性があります。
是非、相続に詳しい弁護士などに調査を依頼することをお勧めします(なお、滋賀県弁護士会の電話番号は、077-522-3238です。)。