【質問の要旨】
姉が「寄付」と言って父からお金を引き出していた
【ご質問内容】
父が亡くなり相続となりました。
障害を持った弟がおり母が亡くなった後施設にお世話になっています。
父の生前、姉が弟の施設に寄付をしないといられなくなると父からお金を摂取しました。
父から確認の電話があり嘘だから返してもらうよう伝えましたが再び電話があり返してもらえないと。
私から姉に電話して父に返すよう話しましたが、制裁だといい返金しませんでした。
それから数ヵ月し確認したら弟の保険に入ったといい證券見せてと言っても連絡がつかなくなりました。
相続になりそれは特別利益になるのではと話しましたが返したと嘘をつき始めました。
父の相続人は姉、私、弟(成年後見人弁護士/姉でしたが使い込みをし外されました)でしたが、話し合いの途中(今年夏)弟が亡くなったため二人で進めることになります。
どう進めてたら良いか、また父から寄付と言って引き出したお金を相続に含ませる事はできないか方法があればご教授頂きたい。
【お姉さんの詐取したお金の返還請求権は遺産になる】
お姉さんがお父さんに嘘をついてお金をだましとったということなら、お父さんはお姉さんに対して不法行為による損害賠償請求権を持つことになります。
お父さんが死亡したときには、この請求権は遺産に含まれます。
弟さんが死亡されたので、現時点ではあなたとお姉さんだけが相続人です。
そのため、あなたはこの金額の半額を請求する権利を相続していますので、他の遺産に加えて、詐欺による不法行為に基づく返還請求権として、詐取された金額の半額を請求されるといいでしょう。
【遺産分割の話の進め方】
質問から見る限り、お姉さんが誠意をもって遺産分割の話をすすめるようには到底思われません。
そのため、第三者の手を借りる必要がありそうです。
まず、家庭裁判所の遺産分割調停を申し立てることができます。
調停は申立費用も安く、調停委員も解決に尽力をしてくれます。
弁護士がつかなくても手続きができますので、ご利用を考えられるといいでしょう。
手続きについては家裁でお聞きになればていねいに教えてくれます。
弁護士を依頼するのも解決のために必要かもしれません。
調停はあくまで、お姉さんが解決しようという気にならないと成立しません。
話し合いの余地がない可能性も高いケースですので、当初から相続に詳しい弁護士に依頼することも選択肢です。
なお、調停を含め、今後、どのような対応をした方がいいのか、相続に詳しい弁護士のアドバイスをもらうことも考えられるといいでしょう。
市町村の相談では時間が短いために納得のいく説明を得られにくいので、お金がかかっても(1時間あたり1万円が相談料の相場です)、弁護士事務所で法律相談をされるといいでしょう。