子どものいない叔母が、約三年前に亡くなりましたが相続が進みません。
相続人は5人います。
主人の兄が遺産の全体を把握していますが教えてくれません。
兄は叔母とは別居していましたし、疎遠にしていました。
また、叔母が主人を受取人にして生命保険(死亡保険金約2000万円)に入っていたらしいのですが、兄が証書を隠したまま保険会社名も教えてくれません。
もうすぐ叔母が亡くなって3年になります。
時効があると聞きました。
私たちは遠方の他県に住み、なかなか動けません。
もし弁護士に頼むとしたら、住んでいる地域かふる里かどちらが良いでしょうか。
また、死亡保険の時効等について教えて下さい。
【保険金請求の時効は2年または3年です】
死亡保険金請求権については法律で時効が定められています。
従来は、商法により2年で時効になると定められていましたが、その後、平成22年に保険法が施行され、時効は3年になりました。
ご相談の保険はかなり昔に加入したものと思われますので、当時の法律では時効は2年です。
但し、保険会社との契約(いわゆる約款)で時効期間が定められている場合には、その方が優先します。
ほとんどの保険会社が時効は3年としておりますので、結局、保険金の時効は3年と思われます。
【すぐに調査をし、手続きをしないと間に合わない可能性が高いです】
時効は保険事故発生時(死亡保険金なら死亡時)から計算されます。
そのため、できるだけ早く、どこ会社のどのような保険に加入していたのか、調査をする必要があります。
保険会社がわからない場合には、弁護士に調査を依頼することをお勧めします。
弁護士なら、弁護士会を通じて、ほとんどの保険会社が加入している保険協会に問い合わせることができます。
【近くの弁護士に依頼されるのがいいでしょう】
時効の関係で早期に調査が必要であり、又、請求等の手続きも早期にする必要があります。
そのため、一刻も早く弁護士に依頼する必要がありそうです。
すぐに相談できるお近くの弁護士にした方がいいでしょう。
遠くの弁護士に相談している間に、時効が来るかもしれません。
【気になる点があります】
兄は保険金を隠しても保険金をもらえるわけではありません。
保険契約は受取人を変更することができますので、ひょっとすると、受取人が兄に変更されていたのかもしれません。
いずれにせよ、一刻も早く、調査や請求手続きをすることをお勧めします。
なお、兄が保険証書を隠していたために保険金を受け取れなかったのなら、保険金相当額を兄に請求できる可能性もあります。
この点も弁護士に相談されるといいでしょう。