【質問の要旨】
代表相続人が勝手に手続き
【ご質問内容】
経過 :代表相続人が勝手にし処理し、既に完了との連絡が金融機関からありました。
代表相続人(配偶者)と他相続人(子供2名)間で協議がまとまらない為にこのような手段を講じたようです。
要は争族中です。
質問1:代表相続人(配偶者)から連絡がない、又は他相続人が分割分を請求しても応じないで放置すると、4800万円以下の遺産が代表相続人に全て使われてもしかたないですか。
質問2:相続人代表口座の内容を閲覧するにはどうすればいいですか。
【代表相続人から請求があれば金融機関は預貯金全部の支払いをする】
遺産の中に預貯金がある場合、金融機関は法定相続人に対して代表相続人の選任を求めます。
あなたが、配偶者を代表相続人とする手続きには協力した(ということは、配偶者を代表相続人に選任する書面に実印を押し、かつ印鑑証明書も渡した)のであれば、金融機関としてはその代表相続人が手続きをすれば預貯金全額を代表相続人に支払います。
これは法定相続人間で遺産分割協議が整っていなくても、代表相続人の書類に不備がなければ、金融機関としては支払いを拒否する理由はありません。
【連絡してこない場合には迅速に仮差押え手続きをする】
代表相続人が預貯金を全部解約した場合、その人が全部を使ってしまう、あるいは隠してしまうおそれは十分に考えられます。
連絡してこない、分配請求に応じないというであれば、使われてしまう可能性も極めて高いでしょう。
もし、そのような事態になれば、最悪の場合、あなたは1円の金銭も回収できないことになりかねないため、預金を使われないよう代表相続人の口座を仮差押し、口座を凍結してしまうことが必要です。
【代表相続人の口座内容は確認できない】
代表相続人である配偶者が生きている限り、その同意がない限り、配偶者の預貯金の口座を知ることはできません。
親子であっても、金融機関から見れば他人ですので、口座内容を知ることはできません。
もし、前項に記載した仮差押えをするのであれば、一番可能性の高い金融機関を狙うか、リスクを分散する意味で数個の金融機関に分散して仮差押えをするしかないでしょう。