亡くなった母の預金(100万以下)と家(500万以下)の相続について姉が委任した弁護士より通知書を先々週の木曜に受け取りました。
遺書はあるのですが延々と私への思いを書き綴った2枚の用紙には割り印が有りません。
又、家を売却した際の取り分が、20%と80%で私の方が一般的な基準より多いため姉から上乗せした金額を請求される可能性があるような状況です。
上記の遺産額を考えた場合、姉と同様に私も弁護士を立てるべきでしょうか?
又、仮に弁護士を立てず相手の弁護士に対して私の言い分を文章で伝えたとして効果はあるでしょうか?
私は独身で相談相手は親戚、学生時代の恩師、知人くらいで法律の厚い壁を感じてます。
今後は両親の法要、墓の維持をするつもりなので不必要な出費は痛切です。
【まず、事実と問題点の整理から】
弁護士から通知がきており、「私の方が一般的な基準より多いため姉から上乗せした金額を請求される」ということですが、まず、事実関係と法律的な問題点を整理しておきます。
事実関係の整理
遺書(法律的には遺言といいます)があり、その中で家屋の売却代金の分配方法が指定されているが、遺言であなたの取得する遺産が多いので、姉の弁護士から通知が来た。
法律的な問題点
押印がないなど、遺言には問題があるため、無効になる可能性がある。
仮に有効であるとしても姉の弁護士からの通知(遺留分減殺通知の可能性が高いが、単なる遺産分割請求かもしれない)について対策を講じる必要がある。
【相手の弁護士に訴えて効果があるか】
問題は、遺言の有効無効及び弁護士の通知書についての対応です。
姉の方は弁護士がついているのに対し、あなたの側は法律に詳しい人はいないということなら、やはり弁護士を依頼したほうがいいと思います。
あなたは、自分の言い分を姉の側の弁護士に伝えたいようですが、法律的に意味のあることでない限り、効果はないでしょう。
人情に訴えるという方法もありますが、姉の弁護士は相手方の立場ですし、法律を基に判断していくので、あまり効果は期待できないです。
【弁護士が必要ですが、まずは相談から】
「不必要な出費は痛切」とありますが、ご質問のような場合には弁護士が必要だと思います。
ただ、最初は法律相談をされることをお勧めします(相談できる弁護士がいないなら、大阪弁護士会または法テラスに電話して探してください)。
市役所などの無料法律相談では、相談の時間も少なく、弁護士の得意分野もわかりませんので、できれば相談料(普通は1時間で1万円ぐらい)を払ってでも、相続に詳しい弁護士に相談されるのがいいでしょう。
その際、今、何が問題でどう対処する必要があるのかを聞き、弁護士に依頼する必要があるのか、又、依頼した場合にはどの程度の費用がかかるのかも確認すればいいでしょう。
なお、弁護士費用はもったいないという考え方もあるでしょうが、依頼しなかったときの不利益が、弁護士費用よりはるかに高くつく場合だってあるかもしれません。
目先の費用面だけではなく、専門家である弁護士に依頼して得られる安心感や、問題解決までの時間・手間の節約も考慮された上で、弁護士に依頼するかどうかを判断されるといいでしょう。