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実例Q&A

昔の贈与と特別受益【Q&A №196】

2012年9月6日


 

父が亡くなり、遺産分割協議で兄が、父の預金残高履歴を12年前のを取り寄せました。

私は17年間父と同居しました。

生前贈与の履歴が残っています。

生前贈与には時効はありませんか。

(ホッピー)


【特別受益に時効はありません】

生前贈与が法的に特別受益にあたる場合、どんなに大昔のものであっても相続分から差し引かれるものとして扱われるのが一般です。

実際にも特別受益は、子どもに対する学費や結婚の際の贈与、住宅購入資金の贈与などがよく問題となりますが、多くが何十年も前の贈与です。

時効を設けてしまいますと、実際上ほとんどの贈与が問題とできなくなってしまうでしょう。


【価格評価については問題となり得ます】

もし、生前贈与があまりに大昔のものだった場合、現在とは貨幣価値が異なりますので、その生前贈与の価値をどのように評価するかは問題となることがあります。

この点について、一般的には、相続開始時が価値の算定基準自となります。金銭の場合には、贈与爾の金額を相続開始時の貨幣価値に換算した価額で評価されることになります。

もし、大昔の生前贈与が問題視されることに納得できない場合には、現在とはその価値が違うことを主張して、評価額の点で争われるのがよいでしょう。

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