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実例Q&A

死後離縁と相続への影響【Q&A №690】

2020年8月28日

【質問の要旨】

・父が祖母との養子縁組で母と結婚。

   祖母と母亡くなり養子縁組を解消は可能か?

・その場合、財産の配分はどうなるか?

 

 

 

 

 

【回答の要旨】

・死後離縁の申し立てが可能

・死後離縁をしても、離縁前に発生した相続には影響しない

 

【ご質問内容】

はじめまして。

 

私の父は祖母との養子縁組で母と結婚しました。

しかし祖母や母が亡くなった現在、養子縁組を解消したいとの意思を示しています。

(勿論、父の両親も既に亡くなっています。)

 

私を含む子供たちは皆独立していて、問題はありません。

兄弟も、父の意思を尊重する考えです。

 

このような場合、養子縁組解消は可能なのでしょうか?

また、その場合の財産の分け方はどんな配分になるのでしょうか?

 

因みに、現在住んでいる自宅は、母名義で父への名義変更は行われていません。

父名義の住宅ローン他借金が600万円ほど残っています。

(住宅ローンは、息子である私とリレー返済です。)

 

教えてください。

よろしくお願いいたします。

 (KM)


 ※敬称略とさせていただきます。

 

【死後離縁の申し立てが可能】

離縁には、養親・養子の合意が必要ですが、どちらかが亡くなっている場合、合意はできません。

そのため、亡くなった養親との養子縁組を解消したい場合、家庭裁判所による手続きが必要になります。

これを「死後離縁」といいます。

家庭裁判所には、裁判所指定の申立書と、戸籍謄本(亡くなった養親の死亡の記載があるもの)を提出し、裁判所が内容を審理して、審判を下します。

家庭裁判所から許可が下りれば、裁判所で審判書謄本と確定証明書をもらい、それをもって役所で離縁届出をすることにより、養子縁組を解消することができます。

 

【死後離縁をしても、離縁前に発生した相続には影響しない】

仮に死後離縁をしたとしても、離縁前に発生した相続には、離縁の影響はありません。

そのため、亡くなった祖母(父からすると養親)の相続に関しては、父は相続人として扱われ、祖母の実の子らとともに、祖母の遺産を相続する権利を有していることには変わりません。

ただ、まだ亡くなっていない養親の子ら(母の兄弟ら)については、死後離縁後に相続が発生しても、父には相続権はありません。

また、亡くなった母(父からすると妻)の相続に関しては、父と祖母との養子縁組や離縁とは特に関係ありませんので、母の配偶者である父と、あなた方子らが相続人となります。

そのため、母名義のご自宅は、父(2分の1)とあなた方子ら(子ら全員合わせて2分の1)の共有状態ということになります。

最後に、今後父が亡くなった際にも、父の相続人は、養子縁組や離縁とは関係なく、あなた方子らのみです。

そのため、ご自宅も、住宅ローンも、あなた方子らが按分で相続することになり、父が離縁することによって、相続関係が変わることはありません。

(弁護士 岡井理紗)

 

 

 

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