2年ほど前に両親が亡くなり遺産分割協議書を作成し、提出しました。
土地は姉妹で等分に分けましたが、建物には銀行のローンが残っていた為、姉からローンは単独で引き継いだ方が良いと銀行から言われ、建物は姉の単独相続なりました。
遺産分割協議書作成の時には「名義上私だが、実質は姉妹全員の所有。
内容を変更してほしければいつでも協議書を作り直す。」と言われました。
しかしリフォームのせいで赤字だと言って収入は独り占めしています。
(土地の使用代として家賃収入は平等に分けるとの約束でした。これも口約束ですが。)
ローンも知らない間に完済していました。
騙されたのではと思い、遺産分割協議をやり直して欲しいと言いましたが断られました。
騙されたのです。
弁護士に相談したところ遺産分割協議書を提出後なので例え騙されていたとしても実際に裁判で勝てる見込みはないとのこと。
他の姉妹は事情があり味方についてくれません。
諦めずにおりましたら、第三者である行政書士の方が、そのようなやりとり(実際は全員の所有などの発言)を書き取ったメモもあり証言も可能と言って下さいました。
普通にいったら絶対負けると言われた裁判ですが、このような第三者の証言があった場合勝てる見込みはかなり変わるでしょうか?
それともやはり難しいのでしょうか?
【2つの方向が考えられます】
遺産分割協議を無効にすること、遺産分割協議のときに姉の言ったことを実現してもらうこと、の2つの方向が考えられます。
まず、遺産分割協議を無効にする方法です。
遺産分割協議も合意ですから、家賃収入を平等に分けるつもりがないのに、あなたをだまして、建物の単独名義を取得したのであれば、詐欺を理由に取り消すことも考えられなくはありません。
次に、遺産分割協議とは別に「家賃収入を渡すという契約」が成立したと主張する方法です。
家賃収入を渡さないという点から言えば、この(家賃を平等に渡すという)契約を実現するように、姉に要求することできます(姉は拒否しているようですが)。
【双方の主張と証拠】
いずれにしても、「家賃収入を平等に分けるという」話があったというだけではなく、その「合意」があったことを証明する必要があります。
あなたの方は、行政書士のメモなどもあり、証人にも出てもらえるようですので、それらが有力な証拠となる場合もあるでしょう。
しかし、姉の方としても「遺産分割の途中でそのような話もあったが、結局、合意に至らなかった」、「家賃の平等分配というような重要な合意があったなら、合意書などで書面にしているはずだが、そんなものはない!」と主張しそうですし、他の兄弟の方たちも「姉のいうとおりだ」と言い出す可能性もあるでしょう。
【勝てる見込みが変わるかどうか】
この質問の回答は、その行政書士のメモがどの程度正確なものか、又、その証言がどれほど裁判所に信用してもらえるかにより異なります。
そのため、非常に申し訳ないですが、「勝てる見込みが変わる」かどうかは、はっきりとは言い切れないというのが正直なところでしょう。
【もう一度、相談をしてもいいかも・・】
既に弁護士と相談されたようですが、行政書士という新たな証拠が出てきたのであれば、再度、法律相談されることも考えてもいいでしょう。
その際には、そのメモも持参し、可能であれば、その行政書士さんにも同行してもらって、「証拠」としてどれだけ役立つのかを確認してもらうことを考えてもいいでしょう。