実家(借地)60年位経つ。
両親が亡くなってから16年間、固定資産税、地代等もろもろの金銭管理を長男がしてきました。
名義は父のまま変更してないように思います。
この度、地主さんから売却の話が出て、きょうだい(長女・次女・長男・三女・4女)で手放す結論をしました。
借地権から生まれたお金等の説明を他の姉妹に全くしないで、お金を振り込むから口座番号を教えてほしいと言ってわずかな金額が振り込まれて終結した態度でいます。私(3女)は説明無しでは納得いかないので口座番号は教えてないです。
正当な分割と言えるのでしょうか?
兄に話を持っていけますか?もっていく場合はどのように交渉が出来ますか?
【はじめに】
本件については、遺産である借地上の建物の売却の問題として回答します。
【建物は誰の名義かを確認する必要があります】
借地上の建物の名義が父のものか、念のために確かめましょう。
法務局に行って登記簿を閲覧すればわかります。
閲覧のための費用(500円)が掛かりますが、閲覧すること自体は誰でも(全くの他人でも)簡単にできます。
【お父さんの名義なら全員の同意がないと、原則として売却できない】
父の名義の建物なら、売却には相続人全員の同意が必要です。
建物の売買では、その登記を買主に移転する必要がありますが、父名義の遺産であれば相続人の全員の協力(実印をついた委任状の作成や印鑑証明の取り寄せ等)がないと、建物全部の移転登記ができません。
移転登記ができないと、普通の人はまず買わないでしょう。
だから、兄が納得できるだけのお金をくれない限り、売却に協力しないとがんばってみるのもいいでしょうし、売買の経過の説明がない限り協力しないということも言っていいでしょう。
【どれくらいが妥当な金額?】
建物は築60年ということですので、値打ちはありませんが、建物の借地権には値打ちがあります。
そのため、兄に売却額を確認し、裏付資料も見せてもらいましょう。
売却額の5分の1(あなたの相続分)があなたのもらえる金額です。
ただ、そこから減額してあげるかどうかは、兄とお話の上、決定されるといいでしょう。