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老舗かばん店「一澤帆布」のお家騒動に見る相続問題(第6回)

2010年3月9日

そのとき父親の真意は・・

自筆遺言証書サンプル 【「遺言書を書いた人、いますか?」】
昨年末に、相続問題の講演会に行ったことがあった。
「遺言書を書いた人、いますか?」と聞いてみた。
一人も手が挙がらない。近々、必要になりそうな人もいたけれど。

【人が遺言書を作るとき】
先日、親しい年上の知人から遺言書の相談を受けた。
元気いっぱいの方なのに、子供たちのことや奥さんのことを考えておられる。
同居の子供たちから勧められて遺言書を書くという場合もある。
この場合には、同行してきた子供たちを別室で待機させ、遺言をする本人に直接、真意を確認することになる。

【遺言書のための拉致事件】
はるか昔の話ではあるが、大阪府堺市の依頼者の女性の方から「同居しているお父さんがいなくなった!」という連絡を受けたことがある。
捜してみると、依頼者の兄が、横浜の自宅に、父親を連れて行ったことが判明した。
お父さんが死んだ後、初めて何があったかがわかった。
兄は、横浜の自宅で父親に遺言書を書かせ、その直後に老人ホームに入れた。
ほかの兄弟には、父親がどこにいるのかを一切、知らせなかったという。
遺言書には、お父さんの莫大な遺産の全部を兄が相続すると記載されていた。

【きれいなバッグが展示されてはいるが】
さて一澤帆布である。
2通の遺言書は、それぞれどのような場面で作成されたのであろうか?
2通目が本物とすれば、なぜ、1通目と正反対のものを父親が書いたのであろうか?
判決にはこのような点が記載されているかもしれないが、読みたいとは思わない。
信三郎帆布のショーウィンドウの中の色とりどりのバッグに魅力を感じなくなったのは、歳のせいなのか、或いは他に原因があるからだろうか。

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