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実例Q&A

★介護をしなかった弟の相続分【Q&A №94】 0094

2011年10月20日


 

遺産相続についてお尋ねします。

私の母が亡くなりました。

父はもう他界しています。

私には弟が一人いて、兄弟は2人です。

母の遺産は土地だけです(約500万円)

母は、私の家族が面倒を見てきました。

(要介護5級)認知症が酷い状態でした。

5年間ほぼ寝たきりでした。

遺産分割で弟は土地の半分の250万円を欲しいと言っていますが、母の面倒は見ていません。

こういう場合法律では50:50で分けるべきなのでしょうか?

家では、母がいるため妻は働けずに収入もありませんでした。

母の面倒の費用は母の年金でほぼ賄えました。

面倒を見ていない弟に半分というのは、私は納得いきません。

よろしくお願いします。

(フォトちゃん)


【介護は寄与分として主張する】

親の面倒を見るのは子供の当然の義務であって、それだけで遺産の取り分が増えるわけではない、というのが現在の裁判所の考え方です。

したがって、親の介護をした相続人も、他の相続人も同様の割合で遺産分割されるのが原則です。

ただ、自力で母の介護をしたことによって、母の介護費用(たとえばヘルパー代等)が少なくなったというのであれば、母の財産の減少を食い止めたということで、その減少額に相当する金額を遺産からもらうことを主張されるといいでしょう(このように遺産の減少を少なくし、あるいは遺産を増加させることに役立った分を請求するのを寄与分の主張といいます)。

【奥さんの介護もあなたと一心同体と主張するといいでしょう】

母の介護は主としてあなたの奥さんがされたということですが、その場合は夫婦が一心同体であるとして、あなたが特別寄与したのと同様に扱うように主張されるといいでしょう。

なお、介護のために奥さんが働けなかった分を請求したいという気持ちがおありかもしれませんが、残念ながら、現在の扱いでは、遺産の減少を食い止めた額、あるいは増加させた額でしか評価されません。

【調停委員への働きかけは、感情的にならずに事実を述べる】

実は、当事務所の弁護士間でも、介護をしても遺産のもらい分が増えないという点を議論したことがありますが、このような扱いはおかしいという結論でした。

もし遺産分割調停をするなら、母の介護がいかに大変であったかを調停委員に訴えるといいでしょう。私たちと同じ考え方の調停委員も当然おられるでしょうから、介護を評価して弟さんに譲歩するように話してくれる可能性があります。

なお、弟を感情的に攻めるとかえって逆効果になる場合がありますので、事実で説明することを心がけるといいでしょう。

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