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実例Q&A

★登記されなかった遺贈は誰のものか【Q&A №253】

2013年3月8日


 

 

Aは2人姉妹の次女ですが、Aの母は自分名義の不動産を長女B(Aの姉)に相続させる旨の遺言を残し死亡しており、その所有権移転登記前にBも亡くなってしまいました。

また、Aの父は母と離婚した後、血の繋がっていない2人を養子とする養子縁組をし、今は死亡しています。

Bは独身だったため、配偶者も子もいません。

この場合、母名義の不動産は遺言により一旦亡くなった長女に相続されたので、長女の所有財産として第三順位の相続人であるAと同様、父の養子2人も相続権を持つのでしょうか?

それとも母の相続財産としてAのみが取得するのでしょうか?

また、長女名義の別の不動産も1つあるのですがこれについても父が離婚後に養子にした2人は長女の兄弟姉妹としてAと共に相続権を持ちますか?

またこの場合養子2人の相続分の合計はAの相続分の2分の1になるのでしょか?ご回答宜しくお願い致します。

(るい)

【相続登記がなくても、相続で所有権は移転している】

遺言で、「長女B(Aの姉)に相続させる」ということであれば、相続登記をするか否かに関係なく、Aの母名義の不動産は長女Bのもの(所有)になります。

遺言は死亡によって効力を発するものだからです。

そのため、移転登記がされないままに、長女のBが死亡したとしても、Bがその土地の所有権を有しており、Bの遺産ということになります。

そのため、この不動産は、あくまで長女のBの遺産として、その相続人に引き継がれることになります。

【養子も長女Bの相続人である】

母、父、Bの順序で死亡した場合を前提として回答します。

長女Bの相続人は、次の順序で決定されます。

① 第1順位・・配偶者及び子

② 第2順位・・父母

③ 第3順位・・兄弟姉妹(以下、単に「兄弟」と表記します。)

本件質問の場合、長女のBには、第1順位及び第2順位に該当する人がいないようですので、兄弟が相続人になります。

そして養子とAは、Bの兄弟姉妹として第三順位の相続人となります。

養子であっても、父の子である以上は、Aと共に兄弟姉妹となるのです、

従って、まず母の不動産は遺言によって長女Bに相続されます。

長女Bが死亡したとき、当該不動産は長女Bの遺産となります。

第三順位であるA、養子の二人がBの第三順位の相続人となります。

【半血の兄弟の相続分は、全血の半分である】

父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(以下「半血の兄弟」と言います)の相続分については注意が必要です。

半血の兄弟の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の2分の1になります。

今回の質問では、A、半血の兄弟二人の3人が相続人です。半血の兄弟の相続分はAの半分なので、それぞれ、Aが2分の1、半血の兄弟が4分の1ずつです。

ただ、半血の兄弟の相続分が、全血の兄弟の半分という点については批判が多く、最高裁で見直す判決が出る可能性があるという情報もあります。

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