私(男)は父の先妻の子です。
私は父にひきとられ、後妻とその子2人の計5人で生活していました。
当時父は借地に家を建て登記しておりました。
その後、私と後妻の子(男)は結婚して独立しました。
そして、16年前に父が亡くなり、そのまま現在に至っていますが、ある友人からお父さんの遺産はもらったの?と言われて、いろいろ聞いてみたら、遺産分割協議というのをやらなければならなかったようです。
私はモヤモヤしながらも先妻の子だから父が亡くなったらもう終わりと思っていました。
今では口座も全て後妻名義のものばかりです。
相続対象の借地権も父の名義のまま父の没後6年後(今から10年ほど前)に後妻が地主の申し入れで購入し、後妻名義になりました。
今から遺産分割協議は意味ありませんよね?
無知はバカをみるという事なのでしょうか。
【遺産分割に期限はないというものの・・】
16年前の相続についても、遺産分割を行うことができます。
しかし、現実問題として、16年も経過した現在、父の遺産がどのようなものであったのかを把握するのは極めて困難です。
具体的に言えば、後妻に父の死亡時点での預金口座の有無やその残高を聞いても教えてくれないでしょう。
そうすると、あなたが金融機関に問い合わせるということになりますが、残念ながら、どこの銀行のどの支店に問い合わせるのかがわからないでしょう。
又、支店が分かったとしても、16年前の取引履歴や残高を保存している金融機関はほとんどなく、結局、遺産の重要な一部である預金を確認することはできない可能性が高いでしょう。
株式についても事情は同じでしょう。
【借地上の建物の名義は調査する価値があります】
借地権があったということですので、借地上にお父さん名義の建物があったはずです。
この点は、法務局で不動産登記簿(誰でも閲覧が可能です)を閲覧すれば簡単にわかりますので、調査されるといいでしょう。
もし、父名義のままであったなら、建物及びその底地の借地権が相続の対象になる可能性があります(後妻が底地を買い取っていますが、その場合、借地権価額は差し引かれて購入しているはずですので、借地権額分(底地価額の約60%前後)を後妻が事実上、取得したということになります)。
ただ、後妻と先妻の子供の相続問題は、相続の中でも最も激しく争われるものです。
相続開始後、長期間が経過していることも考えると、是非、早期に専門家である弁護士に相談されるといいでしょう。
もし、建物が父以外の人の名義になっているのであれば、おそらく公正証書遺言に基づいて登記がなされたのでしょう。