先日、役所から亡くなった父親の税金の支払い依頼書が届き、約1年程行方の分からなかった父の死亡を知りました。死亡日から10日程経ってからです。
親戚に問い合わせると親戚は父の死亡を知っており、なぜ教えてくれなかったのか聞くと、父が生前契約した?弁護士が報告しなくてもいいといったそうです。
すぐにその弁護士の番号を教えてもらい問合せると、父が息子には知らせないでくれと言ったようです。
その弁護士が言うには、相続に関しての遺言はなく、現在父の負債や通帳整理の処理中との事でした。
しかし遺言がないのであれば、母は離婚してるので息子の私に相続権がある事になりますよね?その相続権のある息子に死亡通知義務のようなものはないのでしょうか?
整理が終われば全て報告して通帳も負債もお渡ししますと言われましたがイマイチ信用できません。
最近は電話をしても出てくれないので確認したいことも確認できない状態です。
このまま通帳などの処理をこの方におまかせしてもいいものでしょうか?
ご教授お願いします。
記載内容 債務整理 相続人への通知義務 弁護士と連絡できない 成年後見
【弁護士の立場は・・】
弁護士がお父さんの遺産の整理をしているようですが、弁護士がどのような立場でそのような作業をしているかを確認する必要があります。
【債務整理の委任か?】
委任を受けたというのですから、お父さんが債務整理を弁護士に委任し、その関係で通帳などをその弁護士に預けていたということも考えられます。
この場合、お父さんが《死亡しても息子に知らせないでくれ》といったのであれば、弁護士としては、あなたに死亡を知らせる義務はないでしょう。
ただ、財産を預かっている弁護士としては、お父さんの死亡後は、お父さんの財産が相続人のものになるわけですから、いずれ相続人に連絡をし、財産を引き渡す必要があります。
【ひょっとすると後見人かも・・】
その弁護士がお父さんの成年後見人である可能性もあります。
もし成年後見人であった場合には、お父さんが死亡したことに伴い、成年後見が終了します。
成年後見人は、被後見人であるお父さんの財産管理が主たる業務ですが、お父さんが死亡した場合、その遺産を相続人に引き渡す義務があります。
ただ、質問にあるような《お父さんが死んだ場合に、相続人にすぐにその死亡を通知するべき義務》まではないと思われます。
後見人である弁護士としては、遺産を整理した段階で、相続人に遺産を渡す手配をすればよいということになるでしょう。
【今、するべきことは・・】
まず、弁護士と連絡を取り、その弁護士が財産を管理している根拠を確認し、相続人にいつ財産を渡してくれるのかを確認しましょう。
もし、弁護士と連絡が取れないのなら、その弁護士の所属している弁護士会に電話して、《その弁護士と連絡が取れない》ということを訴えるといいでしょう。
弁護士会のほうで、その弁護士に連絡を取るようにと伝えてくれる可能性もあります。
それでも弁護士と連絡が取れない場合には、あなたのほうも別の弁護士に依頼して、その弁護士から連絡を取ってもらうという方法もあります。