【題名】
リゾート会員権の相続放棄について。
【ご質問内容】
私は主婦で、私名義のリゾート会員権の所持のみが私の財産です。なかなか売却できず、もし私が死亡した時点でも売却出来なかった場合は、夫と子供が相続することになると思いますが、相続の手続きをせず、相続放棄の手続きのみすることはできますか？できる場合は、相続放棄申述書のみを家庭裁判所に提出すれば良いのでしょうか？
【ニックネーム】
マツ
【回答】
１．リゾート会員権について
リゾート会員権とは、リゾート施設の利用契約と不動産の共有持分が一体となっているような財産のことをいいます。
今回ご相談のケースでも、相談者は会員契約のほか、リゾート施設の不動産の一部を持っており、毎年会費や固定資産税等の支払いをしていると考えられます。
２．相続放棄をすれば、相続の手続は不要です
将来的に相続が発生した場合は、相続人が家庭裁判所に相続放棄の手続をすることで、リゾート会員権は承継せずに済みます。
※なお、相続放棄は相続を知った日から３ヶ月以内という期限があることはご注意ください。
３．相続放棄申述書以外に必要な書類があります
相続放棄をする場合、相談者がご指摘のとおり、「相続放棄申述書」を家庭裁判所に提出する必要があります。
上記申述書の書式は家庭裁判所で入手するか、裁判所のホームページなどからダウンロードすることが可能です。
（参考：https://www.courts.go.jp/saiban/syosiki/syosiki_kazisinpan/syosiki_01_13/index.html）
上記申述書のほか、以下の書類が必要です。
＜必要書類＞
- 被相続人の住民票除票又は戸籍附票
- 申述人（放棄する方）の戸籍謄本
- 被相続人の死亡の記載のある戸籍（除籍，改製原戸籍）謄本
なお、家庭裁判所の管轄は亡くなった人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所となります。
また、最後に、相続放棄をしたことの証明として相続放棄申述受理証明書を取得しておくとよいでしょう。
（弁護士 山本こずえ）
