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実例Q&A

債務者又は所有者が死亡した場合に競売は止まるか?【Q&A795】

2022年12月8日

【質問の要旨】

現状:競売手続き中

・所有者が亡くなった場合、相続完了まで競売は止まるか

 

 

 

【回答】

不動産競売には、強制執行手続きとしての競売と、担保権実行としての競売があります。

いずれの場合も、競売が開始された後は、債務者又は所有者が死亡しても手続きが止まることはありません。

したがって、遺産分割協議が終了する等、相続が完了するまで競売が止まることはありません。

ただ、競売手続では、裁判所から債務者らに進行具合の通知などを行います。

そのため、通知などが届かなかったときには、手続きが一旦停止します。

これも競売を申し立てた債権者が相続人の住所を調べ、裁判所から通知ができるようになれば、一旦停止した競売手続きは再び進行し始めます。

競売手続き中に、所有者がなくなった場合は、競売自体は相続完了まで止まりますか?

【ニックネーム】

困ったちゃん

 

【詳細な回答】

第1 競売の種類

不動産に対する競売には、強制執行手続きとしての競売と、担保権実行としての競売の2種類があります。

強制執行手続きとしての競売とは、金銭債権を回収するために、不動産を弁済原資とする手続きです。

担保権実行としての競売も、金銭債権の回収を目的とするものですが、あらかじめ不動産に対して抵当権などの担保権を持っている人が、優先的に弁済を得るために行うことができる手続きです。

 

第2 受継の手続きはいらない

民事訴訟においては、訴訟が係属した後に当事者が死亡した場合には、訴訟が中断し、相続人に手続きを引き継ぐための法的手続きとります。

これを、受継の申し立てといいます。

しかし、競売手続きにおいては、法令及び解釈によって、このような手続きをする必要がないとされています。

したがって、受継の手続きは必要ありません。

このため、遺産分割協議が終了する等、相続が完了するまで競売が止まることはありません。

 

第3 相続人に通知や送達をするために手続きが止まります

競売の手続きを進めるうえで、債務者又は所有者に対して、執行裁判所から書類の送達や種々の通知を行う必要があります。

かかる送達又は通知については、債務者又は所有者の相続人に行わなければなりません。

したがって、債務者又は所有者が死亡した場合には、競売手続きを継続するために、債権者は裁判所に対して債務者又は所有者の戸籍謄本を提出して、相続人を明確に知らせる必要があります。

裁判所が、相続人を把握することができるまでは、競売の手続きは一旦停止することになるでしょう。

(弁護士 岡本英樹)

 

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