【記事の概略】
遺言書を作れば相続での争いを回避できること、信託銀行がしている遺言信託は120万円かかるが決して高くない。
【費用をかけないで遺言書を作成する方法】
値段だけを言えば、《遺言書キット》を2415円で購入して、自筆で遺言書を作成するのが安いでしょう。
もっとも安くしたいというなら、《ブックオフ》などの古本屋で、100円で遺言書に関する本を買って、それを参考にして遺言書を書くことでしょう。
【遺言書は、本当はとてもむずかしい】
しかし、遺言書を書いただけで、遺産争いを防止できるわけではありません。
たとえば、長男に遺産の全部を相続させるという遺言書を作った場合、おそらく、他の兄弟からは「私らにも遺産分けをしてほしい」という話が出てくるでしょう(このような請求をする権利を遺留分減殺請求といいます)。
このようなときには信託会社が紛争を解決してくれるのでは・・と考えているかもしれませんが、それは少し甘い考えかもしれません。
信託会社にお金を払っても、トラブルになると遺言の執行はしてくれず、紛争だけが残ることもあり、結局、弁護士の登場になります。
【どのようにして《争続》を防ぐ内容にするのか】
せっかく遺言書を作成するのなら、相続人が争わない内容にする、これが最も重要なことでしょう。
遺言をするあなたが、なぜ、このような内容の遺言を作ったのか、また、他の相続人にも最低限の遺産が行くようにすること・・そのような紛争を防止するための遺言書作成のノウハウは、相続に詳しい弁護士に相談するしかないでしょう。
法律や裁判例、あなたの相続人の置かれた状況を個別に聞き取って、あなたにふさわしい遺言書を作る、それが弁護士の仕事です。
あなたの遺産額を考えた場合、弁護士に相談する費用は、必要経費として考えることができるのではないでしょうか。