事務所での
法律相談

閉じる

Q&A検索

閉じる

メール
無料相談

閉じる

実例Q&A

共同相続人と仲が悪い場合の相続対策【Q&A815】

2023年5月10日

【質問の要旨】

家族構成:父、母、兄家族、相談者家族

兄家族:実家の近くに住んでいる。

相談者の家族:遠方に住んでおり、数年後に海外に移住する予定。

・兄家族とは関係が悪く、実家に近づくこと、両親の相続について話し合う事が

できない。

・相続が発生した際に兄家族と顔を合わせず、スムーズに手続きを進めたいが、

 遺言執行者を立てたほうが良いのか。アドバイスがあれば教えてほしい。

(両親に万が一のことがあった場合も、兄から連絡が入らない可能性が高い)

 

【回答の要旨】

1 遺言書を作成するという方法はお勧めできない

 遺言書を作れば、相続の時に遺産の分割について兄家族と遺産分割の方法について、話し合う必要はありません。

 しかし、遺言書は後から何回でも書き換えが可能です。

 したがって、将来、海外に赴任する予定のある相談者の場合には、遺言書の方法はお勧めできません。

2 生前贈与の方法が望ましい

 他方で、生前贈与によって生前に譲り受けた場合には、後からこれを覆すことは基本的にできません。

 したがって、父親に納得してもらえるなら、相談者の場合には生前贈与の方法が望ましいでしょう。

 父親には、残りの財産はすべて兄へ相続させることを前提に、説得を試みてはいかがでしょうか(説得方法の例については、回答の詳細をご覧ください)。

3 専門家に相談をして進める必要があること

 ただし、生前贈与では譲り受ける不動産の金額によっては相続に比べて、税金が高くつく可能性があります(税金の説明については、回答の詳細をご覧ください)。

 また、実家を譲り受ける場合には両親の居住権を確保する必要や、収益不動産を取得する場合には不動産の管理の問題もあるでしょう。

 したがって、専門家の助言を踏まえて、父親と相談者が納得のいく選択をして進める必要があります。

 

いいね! 2

「生前の相続対策」に関するオススメQ&A