事務所での
法律相談

閉じる

Q&A検索

閉じる

メール
無料相談

閉じる

実例Q&A

相続税と遺言作成の弁護士費用等【Q&A814】

2023年5月2日

【質問の要旨】

被相続人:叔父(単身、ご存命だが既に余命宣告を受けている)

法定相続人:相談者の母・母の弟(2人とも相続放棄したいとの意向)

相続財産:自宅を売却したときの多額の現金化された資産、

     銀行の預金として少額の現金、株を少し保有

その他:・法定相続人が相続放棄をする予定なので、叔父から姪である相談者に相続したいと言われた。

     ・叔父は自筆遺言書でも良いので作成したいと言っているが、内容に不備があった場合のことを考えて心配に思っている。

 

■質問(相続税等に関して)

①法定相続人以外が相続した場合、相続税の税率は変わるか。

②もし相続人が増えた場合、相続財産を受け取ったもの者は、

 一時所得があるとみなされ翌年以降の税金や国民健康保険の金額が変わってくるか。

③土地の売却に関しては、まだ精算をしていない。

 叔父が来年度の確定申告をする前と後で相続税は変わってくるか。

※土地を売却し、精算前の今の叔父の資産は4000万円前後

 

■質問(弁護士費用等に関して)

以下依頼した場合の費用を教えてほしい。

①遺言書作成のアドバイスのみ聞く場合

②遺言書を作成した後に確認してもらう場合

③遺産分割協議書の作成を依頼した場合

④上記のような相談を何度かした場合

 

 

【回答の要旨】

今回は相続税に関する質問がメインの相談です。

相続税の分野は弁護士の専門ではありませんので、分かる限度でお答えします。

正確な回答は、税の専門家である税理士に相談されることをおすすめします。

1、相続税が課税されないかもしれない。

 ご相談のケースでは、相続人が2人ですので、相続税の基礎控除額は4200万円です。

 質問からは遺産総額が不明ですが、もし上記額以下なら相続税は課税されません。

2、法定相続人以外は税額は20%アップ

 もし、相続税がかかるとすれば、相談者は法定相続人ではありませんので、税が2割加算されます。

3、相続税は以後の所得税や社会保険料に影響しない。

 相続税は独自に徴収されます。

 所得税の課税対象ではないので、翌年以降の確定申告の際に所得として換算する必要はありません。

 同様に保険料にも影響しません。

4、叔父が土地を譲渡税の申告をしない場合には、その税額が債務になる。

 叔父が土地を譲渡し、譲渡益が出た場合、その益に対して約20%が課税されます。

 もし、叔父がこの譲渡益を申告していなかった場合には、その税額は叔父の遺産の債務として扱われます。

 そのため、法定相続人あるいはその包括受遺者(全部の遺産を遺贈された人)は申告する義務があります。

 なお、生前に叔父がこの譲渡益課税を支払っていた場合にはその分が遺産から支払いされます。

 従って、申告をしていなくとも、確定申告の前後で相続税の金額に変わりはありません。

【弁護士費用等に関して】

1、遺言書作成のアドバイスのみ聞く場合

 この場合には法律相談になりますので、1時間で弁護士費用(法律相談料)は1万1000円(税込)になります。

 なお、30分で5500円という法律事務所もありますが、わかりやすい回答を期待するなら1時間程度かかると考えていいでしょう。

2、遺言書を作成した後に確認してもらう場合

 自分で作った遺言書を見てもらう場合にも法律相談になります。金額は前項に記載したとおりです。

3、遺産分割協議書の作成を依頼した場合

 この場合の弁護士作業の中心は書面作成です。

 しかし、案件にふさわしい書面を作成をするためには、詳しく事情を聞く必要がありますし、場合によるとそれなりの調査が必要になります。

 又、後々修正することを考えると、15万円から30万円程度の費用を考えておくといいでしょう。

4.上記のような相談を何度かした場合

 1回あたり1時間とすると、3回した場合には3倍の金額になります。

 複数回したからと言って金額が安くなることはありません。

 

いいね! 1

「相続税」に関するオススメQ&A

「遺言作成」に関するオススメQ&A

「弁護士費用」に関するオススメQ&A