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実例Q&A

遺産分割調停における使途不明金及び配偶者名義の預貯金等の扱い【Q&A835】

2023年10月17日

【質問の要旨】

被相続人:父(遺言はなし)

相続人:母、子供3人(A、B、C)

遺産:金融資産 合計約2000万円、不動産 価格5000万円

 

・預金の大半が引き出され、使途不明金請求を検討している。

・取引履歴には6000万円の引き出し記録がある。

・引出した日から推測して、おそらくBが預金を引き出したと考えられる。

・被相続人が預金の引き出しを指示したり、自分自身で行うことはできない状況にあった。

 

①Bへの生前贈与、あるいはBによる不当利得を主張することが可能か。

②母は専業主婦であり預金や不動産の共有持分を遺産分割の対象として主張することが可能か。

③Cへの銀行振込みにも不明点がある。これも特別受益として主張できるか。

 

 

【ご質問内容】

実父死去。相続人は母・子供3人(A、B、C)の4人。遺言はありません。

使途不明金(生前の引き出し)、特別受益、分割対象となる遺産範囲に関して質問があります。

残高を調べたところ、預金の大半が引き出され使途不明金返還請求を考えております。

引き出しは主にATMからと思われ、毎週水曜日に行われており、これは遠方に住むBが父母を見舞いに来ていた曜日と一致しています。

 

遺産は、

・金融資産:合計約2000万円

・不動産:価格5000万円

 

銀行取引履歴には、累計6000万円の引き出し記録があります。

診療記録には、重度の認知症と身体症状から引き出しを被相続人本人が指示、あるいは自身で行える状態ではなかったことが記録されています。

 

1)Bへの生前贈与、あるいはBによる不当利得を主張することが可能でしょうか?

2)母は専業主婦であり預金や不動産の共有持分を遺産分割の対象として主張することが可能でしょうか?

3)Cへの銀行振込みにも不明点ありこれも特別受益として主張できるでしょうか?

 

【ニックネーム】
 HS

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