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★【コラム】寄与分とは?

2009年8月28日

 寄与分とは、被相続人の財産の維持や増加に、特別の貢献(寄与行為)をした相続人に、法定相続分以上の財産を取得させる制度です。
 これは、親元(被相続人)を離れて何もしなかった子(相続人)と親と共に事業を行って、財産の維持や増加に貢献した子(相続人)との間で、取得する遺産に差をつけることによって、相続人間の実質的な公平を図るものです。

 寄与分が認められるための寄与行為とは、特別なものでなければなりません。
 例えば、妻が専業主婦として長年、夫のために家事労働を頑張っていたというだけでは、特別な寄与行為とはいえず、寄与分は認められません。
 なぜなら、夫婦間では、双方とも協力して助け合う義務が法律で定められているため(協力扶助義務)、家事労働を頑張ったというだけでは、この協力扶助義務の範囲内のもので、特別の寄与行為とまではいえないからです。

特別な寄与行為の例としては、
①被相続人と共に事業を行って被相続人の財産の増加に貢献した
②被相続人に土地を贈与した
③被相続人の借金を返済してあげた
④被相続人の生活費を負担して財産を維持させた
⑤被相続人の介護を行い医療費や介護費用の支出を抑えて財産を維持させた

などがあります。

 寄与分の割合は、相続分のように法律で定められているわけではないので、個々のケースによって、その割合が異なります。

 では、寄与分の割合はどのように定めるかといえば、まずは、相続人全員での協議によります。
 つまり、遺産分割協議の中で、「親父と商売をやっていた兄貴には、店舗不動産を渡して、残りの財産を分割しよう。」など話し合って決めていくことになります。
 相続人間の協議がまとまらない場合には、家庭裁判所に調停や審判という手続を申し立てます。

 なお、相続人同士で仲が悪くて協議できない場合などは、相続人間での協議をせずに家庭裁判所に申し立てることも可能です。

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